まぁ、今さらながらの話ですが、最近は実体のあるCDよりもダウンロードによるデジタル・ミュージックの売り上げのほうが多いらしい。
パソコンとかは比較的強いと自認する自分としては、当然デジタル派と思われがちでしょうが、実はそうでもない。デジタルに侵食される崖っぷちを必至に手で盛りなおしているみたいなところがあって、最後はアナログだという気持ちを捨てきれない。
レコードは生まれたときからあって、その後時代はCDになりましたが、BGMとして流しているだけのものはどうでもいいかもしれませんが、やはり好きな音楽を聴くという時、その音楽のコレクションをしていく時にはアナログな部分は必須と思います。
つまり、ジャケットも含めて棚などに並べるというのはコレクションの基本。その中から、どれにしようかと思案して、一つのCDを取り出して眺めるなんていうのは、一定の満足を与えてくれるものです。
デジタル配信の音楽も、iTuneなどでコレクションとして整理・管理することはできるわけですが、昭和の人間には違和感がぬぐい切れない。聴きたいけど、廃盤であったり、中古は高価だったりして、ダウンロードを利用した事はあるのですが、手に入れたという実感が湧いてきません。
だからといって、高性能のオーディオセットを持っているわけでもなく、音楽はCDからパソコンに落としてMP3にして聴いている場合がほとんど。だったら、デジタル・データだけでいいだろうと・・・でも、そこが、ちよっと違うんですという話なわけです。
最近のamazonのデジタル・ミュージック・ストアで一番売れているアルバムが、実はクラシック。ちょっと意外な感じがしますが、タイトルは「傑作ピアノ曲必聴99曲」というもの。なんで売れているのかというと、1曲150円ですが、アルバムごと99曲買っても150円。安い!! とりあえず聴いてみるでもいいし、まさにBGMでもいい。
演奏者は廉価レーベルのNAXOS所属のヤンドが中心みたいですが、ルイサダ、レーゼル、ポゴレリッチなどの名前もでてきます。もちろん、複数楽章のものは有名なとこだけで、いいとこどりですが、とりあえず聞いた事があるメロディが次から次へと出てくるので飽きないでしょうね。
必聴シリーズになっていて、ピアノ以外の楽器別や作曲家別などのシリーズがいろいろありますので、まぁそれほどクラシックには興味は無いけど、何となく音楽を聴くにはちょうどいいかもしれません。
こんなのが手軽に揃うのは、アナログに比べてお金のかからないデジタル配信の恩恵なのかもしれません。聴いた中から、一曲でも全曲で聴きたいとか、もっと掘り下げてみたいと思うことがあればクラシックファンの一人としては嬉しいところです。