2016年7月29日金曜日

八房下野


バラ科シモツケ属、落葉低木

シモツケは漢字だと下野、茨城県あたりで最初に見つかったという理由で命名されたという話は、この話題のお約束事項です。

葉物盆栽としては、それほど珍しい素材ではないのですが、こじんまりとしてあまりぱっとしないせいか、大きく取り上げられることが少ない。

実際、専門書などでもほとんど取り上げられないので、具体的な育て方についての情報量が少なくて、どうしようかと悩んでしまうのです。

それでも、少ないハウツーをかき集めてみると・・・

日当たり風通しの良い場所に置くのは当然として、暑さ寒さには比較的強く、比較的乾燥にも強いようです。つまり、初心者には扱いやすいということ。

肥料もたくさん与えなくても大丈夫のようで、春と秋に

自然と樹形ができやすいので、剪定は積極的にはしなくてもいいのですが、普段は伸びすぎた徒長枝を整理するくらいはしたい。つまり、初心者には扱いやすいということ。

細かい枝がたくさんでてきて、枝元が蒸れやすいので、通風をよくするために大きく刈り込んでも芽吹きは良いので安心。つまり、初心者には扱いやすいということ。

春には、ピンクのかわいい花をつけますし、一応秋には紅葉するので、見た目にも楽しみが多い。つまり、初心者には・・・だからと言って、雑に扱ってはいけません。

この鉢は、ホームセンターの園芸コーナーの隅っこで、ほとんどほったらかしにされていたもの。値段も980円で、以前だったら汚くてしょぼしょぼで見向きもしなかったようなもの。

ところが、まじまじと見ると、鉢こそ安物のプラスチックですが、根上りでちゃんとした赤色軽石に石付き仕上げになっていて、けっこう立派な仕込みがしてある。

枝元は枯れこんでいて、夏の暑さで、全体はへたっている感じでしたが、普通に盆栽専門店で買うなら数千円以上になりそうな感じなんです。

とにかく枯れた部分をピンセットで取り除き、無駄に伸びていた枝を整理して、何とかまとめてみました。水をしっかり与えて、しゃんとなったところは、やはりけっこういけていると思います。

本当はまともな鉢に植え替えをしたいところですが、下手にいじって樹勢を弱めてもいけないので、春まではこのままでがまんです。


こちらは、赤松と姫下野の寄せ植え。

まだまだ「草」の状態です。頭に姫というのは、通常より小さいサイズを意味します。八房も、同様に細かく小さめという意味で使われているので、どっちがどうなのという疑問が出てきます。

葉の見た目では、その差はよくわからない。こっちが大きくなってきたら、単独で植えなおししてみて比べると違いがはっきりするかもしれませんが、数年後のことですよね。

それまで、枯らさないようにできれば・・・・