2016年7月3日日曜日
盆栽の魅力
さて、いろいろと勉強し始めてわかったことは、盆栽は見て楽しむ部分と、作って楽しむ部分があるということ。もっとも、作る目的は、最終的に見て楽しめることですから、純粋に作るだけというのは業者くらいでしょう。
各地の盆栽園を歩き回って、美術館で絵画を鑑賞するように、優れた盆栽を見るだけで満足という方もいるかもしれませんが、そういう方でも、手元にお気に入りの盆栽を置いておきたくなるというものです。
そうなると、絵画と違って盆栽は植物、生き物ですから、当然世話をしないといけない。当面、枯らさないことが最低限の目標になり、とりあえず毎日の水遣りをすることになります。
そうこうするうちに、植物は成長しますから、せっかくの気に入った形が変わってきてしまう。そうなると、そのまま生やしておくなら、ただの鉢植えと一緒になってしまう。そのうち根が鉢の中で一杯になって、あ~あ、枯れちゃったという結末は容易に想像できるわけです。
そこで、必要になってくるのは整姿の技術と植え替えの作業。しかも、一年間を通じて適切な時期に適切な作業をしないといけないわけで、結果が見えてくるのは数年後という気の長い話になってくる。
すごい盆栽になればなるほど、自分が生きているうちには結果が出ないわけで、何十年も先の完成形を想像して、日頃を世話をしていくことになる。もっとも、正しくは完成途上形、つまり植物が生きている限りは永遠に未完成なのが盆栽だということ。
国民的アイドル、嵐の松本潤の盆栽好きがテレビで話題になりましたが、松潤曰く「自分で完成を見届けられないことが、盆栽のロマン」というのは…自分も確かにわかるようになってきました。
そうなると、ある程度出来上がったものを最初は買うわけですが、最初からやってみたいという気持ちがでてくるのは当然で、苗を自分のいいように植えるところから始めたり、場合によっては挿し木などで素材をつくったり、種を撒くところから始めたりしたくなる。
結局、盆栽を見ることよりも、作ることに魅力を感じるのは必然ということになるわけです。もっとも、それを専門にして毎日のほとんどを盆栽に費やすわけにはいきませんから、あまり大きなもの、未来永劫に生き続けるようなものは難しい。
とりあえず、数年単位で多少の結果が出せるもの、手軽に移動できる程度の大きさのものが自分の生活には合っている。今のところは、数千円程度の小盆栽をいろいろ集めていることと、いくつか苗をかっこよく育てる準備をしている段階です。
3月~5月くらいが、いろいろと手をかけることが増えてくる時期。たまたま桜の花から始めてしまったので、まずは盆栽そのものや、知識を集めているうちに、いろいろいじるタイミングはなくなってきました。
ですから、今年はほとんどが伸ばし放題。でも、それでいいんです。始めたばかりで、いろいろいじくったら、たいてい失敗して枯らしてしまうのは目に見えている。今は、秋から来年の春にかけて、いろいろと頭の方の準備をしておくことが大事。とにかく、まずは枯らさないように、真剣に水遣りに専念したいと思っています。