何となく憧れるものってありますよね。将来の夢には、実現させたい希望と、非現実的で実行は無理だけど何かいいなぁという程度のものがあったりします。
例えば、人里離れた山奥に行って、自然を友だちにして自給自足の生活をするなんとていうのは、自分からすると憧れみたいなところはあるんですけど、いざ実際にやれるかというと・・・
こんだけ文明社会にどっぷり浸かっていると、そうは簡単に使い慣れた道具を捨て去ることはできるものではありません。成長する過程で新しく出てきたものは、もしかしたら何とか我慢できるかもしれませんが、物心ついた時からあるものについては無理。
ちょうど今、邦画の新作で「サバイバル・ファミリー」というのがありますよね。普通の日常から電気が使えなくなったらというテーマで、自分の周りを見渡しても電気無しで使える道具は、おそらく髭剃りくらいしか思いつきません。
昔の映画でも「サバイバル・ファミリー」というのがありました。1978年のアメリカ映画で、無人島に漂着した一家が四苦八苦する話。こちらの方も、当時はずいぶんと話題になった記憶があります。
そこで、思い出したのが"Walden"です。19世紀、アメリカ、マサチューセッツ州の森の中。作家のヘンリー・D・ソローが自然とともに暮らした生活を克明に描写するレポートのような話。
昔のことですから、都会にいるのと森の中にいるのでは、今ほどの大きな違いはないとは思いますが、現代から考えてもし示唆に富んだ良質な書物として受け継がれています。
ただ、これがもともとの文章のせいなのか、なかなか難解な内容。大学浪人しているときに、わかりやすい新訳という触れ込みで出版されたときに購入して、今でも手元にある真崎義博訳版で挑戦したんですが、実は数十ページで挫折していました。
2004年に、今度は今泉吉春訳版というのが出版されていました。帯に書かれた文が、「誰もが途中で挫折した名著が読みやすい日本語訳で新登場!!」というもの。
ネットで書評を探してみると、「いろいろ読んだが、初めて読み通せた」みたいな・・・う~ん、何十年振りかにチャレンジしてみるかと・・・・Amazonの古本で購入してみました。
パラパラと見ただけですけど、どうも自信はないのですが、自分の憧れに関係したもので嫌いなジャンルの話ではないので、少しずつ読み進めてみよう・・・と今は思っています。