悩めば悩むほどに、どんどんひどいことになっていくのが手作りバケット道なのか・・・と、ちょっと落ち込んでしまうところ。
まず、気泡をたくさん作るには水分量の多い生地を作る方が良いというポイント。そういう状態を多加水あるいは高加水というようですが、とにかく柔らかすぎてべたつきすぎて扱いにくい事この上ない。
ほとんど捏ねないならなんとか成形まで持っていけますが、最後の焼成でぺったんこになってしまうので、そこまでの苦労が台無しという感じです。
そこで、パン作りに欠かせない富澤商店で、そんな初心者の悩みを解決する優れものを発見してしまいました。
なんと、これなら平たくならずに焼ける。成型後は、この丸く作られた金属製の型で2次発酵、焼成を行うというもの。熱伝導がいいので、オーブン予熱後にそのまま突っ込めばよいというのが嬉しい。
ただ、2次発酵が終わった時点で、上の状態です。30分で膨らんで、枠をはみ出るくらいになってしま、何か嫌な予感が・・・
それはともかく、今回は捏ねすぎ(?)レシピを試してみました。有名な料理学校関係の物ですがフランスパン用準強力粉250g、水185g(加水は74%)、イーストは1g。
材料を混ぜたら20分間のオートリーズ。そのあとは、台に移して手にべたべたつくのは気にせず、前後に伸ばしては戻すように捏ねる捏ねる捏ねる。勢いよく持ち上げて、全体が台からはがれるようになったらOKです。
10分間のベンチタイムののち1回目のパンチ。80分間の一次発酵前半戦の後に、2回目のパンチ。さらに一次発酵後半戦90分です。最後に切り分けて、軽めに3度目のパンチして20分間のベンチタイム。
細長く成形したらパンマットに乗せて60分間の2次発酵という具合。パンマットのかわりに使ったのが、新兵器の焼き型です。焼成は240度で25分です。
焼き上がりは、色はまぁまぁですが、相変わらず多加水の生地にクープがちゃんと引けていないので、有るか無いのかわからない仕上がりはかなりの減点要素です。それにしても型からはみ出ているので、ひっくり返してみると・・・
残念過ぎる。底が割れたりしていないのですが、型のまんま、穴のぶつぶつがしっかり残ってしまいました。これじゃ、せっかくのバゲットも見た目から美味しそうじゃない。
断面は、比較的均一に気泡が広がって熱伝導の良さは実感できます。ただし、加水多めの割には気泡が小さめで、ここでも不満が残りました。
今回の反省。
たぶん、捏ね過ぎでグルテン形成が増えで、グルテン膜の風船が破裂して融合して気泡が大きくなるのを妨げたのではないかと思います。捏ねないのと、今回の中間位を目指してみたいと思いました。
次に、型を使うならかなり細めで、加水の少なめの硬い生地でないとダメそうということ。安易に道具を使っても、ダメなものはダメ。やはり、二次発酵にはパンマットを使う方が良さそうです。
クープの問題は・・・・ ・・・・ ちょっと横においておいて、まずは断面の完成を目指しましょう。