クープは、焼成直前にバゲットの表面に入れる切り込みのこと。
装飾的な意味合いもありますが、表面を切っておくことで加熱による膨張をしやすくするので重要です。
ところが、この切り込みを入れるのが難しい。何しろ生地が柔らかいですから、どんなに鋭利なナイフやカミソリを使っても、刃を動かすと生地を引きずってしまいます。しかも、深くやや斜めに切れとか言うんですが、そんなに簡単じゃない。
適切に作られたバゲットでは、「クープがきれいに広がる」とか、「クープのエッジが立つ」などの誉め言葉が使われます。
今回は・・・クープの広がりはうまくいきました。いかにも生地がメリメリっと熱膨張した感じがあります。ただし、残念なことにクープの帯が切れてしまいました。
これは、クープを入れやすいように表面をすこし硬くしようとして、乾燥させてしまったせいだろうと思います。また、バゲットの長軸に対して傾けすぎたようです。
それと、霧吹きで水をかけるを忘れたのも痛い。オーブンのスチーム機能を信じて、まぁいいかと・・・やっぱりそれはダメ。
それと全体の焼き色がいまいち。オーブンは手動設定で、予熱ありの250度、スチーム併用で10分間。その後200度に下げて20分間焼きました。
表面に余分な打ち粉が残り過ぎていたのかもしれません。このオーブンの場合は、もう少し全体に温度を高めにした方がよいのかもしれません。