年の瀬の17日に起こった大阪のビル火災は、多くの犠牲を出しました。
しかも、火元がクリニックで放火だったこと、犯人が通院する患者だったことなどがわかってくると、他人事と簡単に片づけられないところがあります。
今回の事件の現場に限らず、多くのビル診療を行うクリニックでは、入り口は一つしかなく、内部は仕切りが多いので、何か起こってもすぐに把握しにくいだろうと想像します。
もちろん、日頃からうちのクリニックで、同じような事件が発生する不安を感じているわけではありませんが、あらためて避難路を確認してみました。
うちの場合も、正規の非常時の避難路は一つだけの北側の出入り口しかありません。ただし、窓は東側、南側、西側の三面にあります。
しかも、幸いなことに南と西は窓の外はベランダになっており、少なくとも室内から脱出することが可能。さらに、待合室からリハビリ室まで全面に窓がある南側はベランダに救助袋が設置されており、下の階などへの退避ができる構造です。
西側ベランダは隣の泌尿器科クリニックと共用なので、助けを求めることが可能かもしれない。また、東側は、ベランダはありませんが隣のビルとの距離が狭いので、工夫次第では飛び移れるかもしれません。
クリニック内ではガスの使用はなく、直接火が出るところはまったくありませんが、電気系統のショートなどが火災の原因になる可能性は否定できません。今後も、しっかり注意していきたいと思います。