前作に続きマシュー・ボーンが監督を務めたスパイ・アクション映画シリーズ第2作。前作が好調だったのか、ゲスト・スターがかなりパワーアップしました。
エグジー(タロン・エガートン)がヴァレンタインの野望を打ち砕いてから1年。エグジーはガラハットを襲名し、ヴァレンタインの事件から救い出したスウェーデン王女のティルデ(ハンナ・アルストロム)と恋人になっていました。エグジーは、元候補生のチャーリー(エドワード・ホルクロフト)に襲われ、キングスマンの基地やメンバーの住所を知られてしまいます。
チャーリーのボスはポピー・アダムス(ジュリアン・ムーア)という世界最大の麻薬組織を持つ女性で、これから行う大仕事の邪魔と考えただちにキングスマンを標的にミサイル攻撃を行うのです。この攻撃によって、壊滅的な状況になったキングスマンは、スウェーデン国王との会食に参加していて難を逃れたエグジーと下っ端で見逃されたマーリン(マーク・ストロング)だけになってしまいます。
二人はこのような場合のための「最後の審判」を実行し隠し金庫を開けますが、中に入っていたのは古いウイスキーだけでした。ステイツマンというブランドの酒で、製造場所のケンタッキーの「K」がキングスマンのマークと同じであることから、ケンタッキーに向かいます。
しかし、ステイツマン醸造所に忍び込んだところを捕えられ尋問されますが、ジンジャー(ハル・ベリー)と呼ばれる女性が二人の素性を確認したことで解放されます。ステイツマンは、キングスマンと似たような活動をしているアメリカの中立的な諜報機関でした。
そこには、1年前に死んだはずのハリー(コリン・ファース)がいて驚く二人に、ジンジャーは異常信号を感知して駆けつけ瀕死のハリーを助け出したと説明します。頭を撃たれたことで記憶がなくなっていたハリーでしたが、エグジーのショック療法で何とか記憶を回復しますが、体の動きには切れが無くなっていました。
その時、テレビをハッキングしたポピーが、アメリカ大統領を脅迫するビデオが流されました。ポピーは、あらゆる麻薬に特殊なウイルスを混ぜて流通させ、麻薬を使用したものは数日で自我を失い死亡すると言うのです。解毒剤が欲しければ、麻薬を合法化するようアメリカ大統領を脅迫したのです。
チャーリーの恋人クララの行動を監視していたステイツマンは、クララも感染したため解毒剤をもらうためにイタリアの研究施設に行くことを知ります。エグビーとハリー、そしてステイツマンのベテランであるウイスキー(ペドロ・パスカル)の三人はイタリアに向かい、一度は解毒剤のアンプルを手に入れますがウイスキーの不注意で割れてしまうのです。
ティルデも感染したことを知ったエグジーは、彼女を助けるためハリーとマーリンの三人で、カンボジアにあるポピーの本拠地に乗り込むのでした。
悪人のボスはジュリアン・ムーアが演じ、おそらくこんな役はやったことがないでしょうから、実に楽し気です。ハリーの再登場は嬉しいのですが、あれほどきっちりした紳士が、かなり落ちぶれた感じになっていたのはちょっと残念。ポピーに誘拐され専属ピアニストになっているのが本物のエルトン・ジョンというのは驚きます。ちなみにエルトン・ジョンの自伝的映画でエルトンを演じたのはエグジーを演じるタロン・エガートンでした。
前作でも気になったのですが、キングスマンにしてもステイツマンにしても、私設の非合法機関なので、街中で派手なカーチェイスをしたり、いろいろと目立つ行動が不自然という印象は変わりません。
予算が増えたのか、前作にもましてCGを多用したアクションは、作った側は苦労して頑張ったと自画自賛しているのですが、CGはさりげなく使ってこそ効果を上げるものです。最近の多くの映画にも言えることですが、これほど大々的に使われると、かえって嘘くささが倍増してしまい逆効果だと感じます。実写が無理なら、アニメでいいんじゃないかと言いたくなるのは自分だけでしょうか。
