2026年3月4日水曜日

見上げても飛行機は見つからない


空を見上げていると、それなりの頻度で飛行機が飛んでいくのを見ることができるのが、我々が住んでいる日本という国。

たまには、そんなに低く飛ばなくてもいいだろうと思うような旅客機とか、続けざまに爆音を響かせていく自衛隊かアメリカ軍の戦闘機、調布から伊豆七島に飛んでいく小型のプロペラ機など、見かける飛行機は様々です。

flightrader24」というインターネットのサイトがあるんですが、もともと飛行機とか、飛行管制に興味があるので、しばしば眺めたりします。世界中の識別信号を出している飛行機が、リアルタイムにどこにいて、どこを通って、どこに行こうとしているのかがわかるという、暇なときにはもってこいなんです。

上の図が、昨日・今日のヨーロッパの空の状況を示しています。

見慣れている人は、これがどんだけ異常な状態かと思うでしょうし、そうでない方でも黒海付近の超超超過密な雰囲気は大丈夫? と心配するかもしれません。

つまり、アジアとヨーロッパを結ぶ航空路が、ほぼ黒海南岸のトルコ領上空に集中しているわけで、一部は紅海からエジプト上空にも集中が見られます。

黒海の集中する航空路の北側には、まったく飛行機が飛んでいない地域があります。ウクライナです。ロシアのウクライナ侵攻以来、危険を回避するためにウクライナ上空を飛ぶ飛行機はいなくなりました。

そして、南側にもまったく飛行機がいない地域が数日前から出現しました。イランからイスラエルに至る中東地域です。

イランに対するアメリカ軍とイスラエル軍の共同作戦が行われたニュースは、世界中を震撼させました。アメリカのトランプ大統領は、イランが核兵器開発を放棄しないための軍事行動と説明していますが、宣戦布告もなくいきなり他国を急襲して、その国家のトップの人物を亡き者にしたというのは、どのような正当性を主張したとしても国際的に是認されることではないはずです。

ロシアのウクライナ侵攻が始まったとき、ロシアを非難したはずのアメリカが、やっていることとしてはロシアと同じか場合によってはそれ以上のことをしていると思わずにはいられません。西側諸国から非難の声が上がっている中で、高市総理は「国として法的評価はしない」と言う。評価をしないということは、黙認したのと同じで、大変残念なことだと思います。

イランはホルムズ海峡を事実上封鎖して、中東の原油が世界に運ばれないようにしました。当然、中東から大部分を輸入している日本もその影響を受ける。秋までは備蓄により大丈夫らしいですが、紛争が長期化すると次の冬はかなり困ったことになるかもしれません。

ベネズエラとイランからの原油輸入に大きく頼ってきた中国は、アメリカのそれぞれへの国への武力行使により、原油確保にかなりの痛手が生じた可能性があるらしい。こちらも長期化すると、世界の経済勢力圏を大きく塗り替えることになるかもしれません。

飛行機が空を飛んでいない場所で空を見上げたら、もしも飛んでいる物があれば、それはミサイルか爆弾を搭載したドローン、あるいは無人偵察機でしょうから、ただちに逃げないといけないのかもしれません。こんな地域がこれ以上拡がらないことを祈らずにはいられません。