2026年3月29日日曜日

Mr.&Mrs. スミス (2005)

サスペンス映画の巨匠、アルフレッド・ヒッチコック監督の1941年の映画に「スミス夫妻」というのがあり、ヒッチコックにしては珍しい夫婦喧嘩を描いた純然たるコメディです。本作の原題「Mr. & Mrs.Smith」というのは同じで、やはり夫婦喧嘩を描いていますが、(インスピレーションは得たかもしれませんが)基本的には別の作品です。

監督は「ジェイソン・ボーン・シリーズ」のダグ・リーマン、脚本は多くの「X-MENシリーズ」を手掛けたサイモン・キンバーグです。主演のブラッド・ピットとアンジェリーナ・ジョリーは本作で知り合い、のちに結婚(と離婚)するきっかけとなりました。

結婚して5年目、やや倦怠期に突入したジョン・スミスとジェーン・スミス夫妻。それぞれ建設会社、IT会社の経営者ですが、お互いに秘密にしていることがあって、二人ともそれぞれの会社を隠れ蓑にしている別々の組織に属するプロの殺し屋だったのです。

ジェーンがいつものようにターゲットを狙っていると、ジョンも同じターゲットを狙ってきたために、お互いが邪魔して仕事は失敗します。それぞれの組織から48時間以内に邪魔した奴を抹殺しろ、さもなければ失敗した責任を取ってもらうといわれた二人は、ついに邪魔した者が自分の妻であり夫であることが判明するのです。

ついに二人はお互いに拳銃、ショットガン、そして機関銃で武装して本気の殺し合いを始めてしまいます。そこへ組織が二人を始末するためのチームを送り込んでくる。何とかその場を逃げだした二人は、お互いにやっと本当の自分の話をするのです。

どうやら、殺し屋同士が結婚しているのに気がついたそれぞれの組織が、結託して二人を抹殺するために囮の仕事を回してきたらしい。こんなったら、もうド派手な夫婦喧嘩をしている場合じゃない。二人は協力して立ち向かうことにするのでした。

ジョン、ジェーン、スミスというのは、アメリカではもっともありふれた名前らしい。つまりこのタイトルは鈴木の太郎さんと花子さんみたいなもので、どこにでもいるような人たちということのようです。もっとも、それぞれがどっちも殺し屋という状況は普通ではない。

結局、一見どちらもスパイみたいな生活をしている夫婦の壮大な夫婦喧嘩というラブコメなんですが、人気俳優の二人がけっこう派手にアクションをこなすので、そんなめちゃくちゃなことも楽しんで見ていられるというものです。