2022年2月27日日曜日

ボンゴレ・ビアンコ


昨今、アサリの産地偽装問題が取り沙汰され、美味しそうなアサリが手に入りにくくなっています。和食でも洋食でも、アサリはとても料理がおいしくなる出汁となるので、けっこう困る。

自分としては、熊本産にこだわっているわけじゃないので、正直に産地を表示してくれればそれでいいんですけど・・・

アサリの味をストレートに楽しむイタリアンと言えばボンゴレ・スパゲッティ。パスタらしいパスタとしては人気の高いメニューですし、個人的にも、一番好きなパスタ・メニューかもしれません。特にトマト味を追加しないボンゴレ・ビアンコ spaghetti alle vongoleは、まさにアサリの味を楽しむもの。

基本的にはペペロンチーノから派生した料理なのですが、ニンニクや唐辛子そのものを楽しむわけではありません。ニンニクをきかせたオリーブ・オイルを熱くして、唐辛子を入れ、ニンニクの香りと唐辛子の辛さがオイルに移ったらアサリを投入。

白ワインを入れて蓋をしてアサリが開くまで蒸し焼きにします。ニンニクや唐辛子を残したくない場合は、ニンニクを塊で入れ、唐辛子も輪切りではない状態で使います。

貝が開いたら、そこへ指定された茹で時間より2分ほど短めの固めに茹でたパスタを投入し、汁が無くなるまでかき混ぜて旨味をパスタに染み込ませて出来上がり。パスタの茹で汁は1%の塩が入っているし、あさりからも塩気が出てくるので、足りないと思う人だけ塩を追加します。また、パスタがまだ固いと思ったら湯を足してさらにかき混ぜます。

味付けは素材の味を最大限に生かすだけで、余計なものは入れる必要がありません。見栄えと香りを良くする目的でイタリアン・パセリを追加するくらいが、最大限のおしゃれというところです。とにかく、これだけでめちゃめちゃに旨い。

ボンゴレ・ロッソは、これにトマトが加わった物。ただし、煮潰したものではなく、軽くソテーしたものが加わる感じ。もちろん、美味しいのですが、アサリの味を単独で味わうビアンコに軍配を上げたいと思います。