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2022年2月7日月曜日

今そこにある危機 (1994)

トム・クランシー原作の「ジャック・ライアン・シリーズ」の映画化第3弾。前作に続き、主演はハリソン・フォード。監督もフィリップ・ノイスが続投です。

原題は「Clear and Present Danger」ですから、確かにこの邦題は当たらずとも遠からずなんですが、ちょっとセンスが感じられません。だからって、もっと良いタイトルを思いつくわけでもありませんが・・・

さて、今回の話は、コロンビアの麻薬カルテルの資金浄化を行っていたアメリカ人が殺されました。殺されたのが合衆国大統領(ドナルド・モファット)の友人だったこともあり、大統領は組織壊滅のために秘密裏に軍の特殊部隊を送り込みます。

CIAの副長官となったライアンは、アメリカ人殺害事件として調査を進めていくうちに、特殊部隊の襲撃作戦などが発生し、しだいに事件の中に巻き込まれます。麻薬組織の中で自分が組織を牛耳ろうと考えるコルデスは、調査に訪れたFBI長官を暗殺し組織の犯行に見せかけるのでした。

特殊部隊はついに幹部が集まったところをミサイル攻撃を行い、彼らの家族を含めて大量を死者を出すところまで行きます。コルデスはアメリカ軍が関係していることを突き止め、大統領補佐官らと取引し、見返りに特殊部隊の情報を得て壊滅させます。

補佐官はライアンのせいで部隊を救出できないと嘘をつき、特殊部隊の指揮を執っていたクラーク(ウィレム・デフォー)は、一人部隊の状況を調査するためやって来たライアンを拉致します。しかし、ライアンの情報により共同で生存者の救出のために現地に向かうのでした。

大統領は、直接「××をしろ」とは絶対に言わない。皆まで言わずともわかるよね的な雰囲気で、権力者とはそういうものなんだろうと思わせる。ちなみに大統領を演じているのはジョン・カーペンターの「遊星から物体X」で南極基地の隊長さんを演じていた人。

出番はそう多くはないのですが、さすがにウィレム・デフォーの元海兵のはぐれ者は板についています。ラストのアクション・シーンなども、ハリソン・フォードよりも目立っているかもしれません。

前作に比べると、犯罪に絡んでいく流れはうまく整理されていて、CIA高官のくせにライアンが現場に出しゃばり過ぎという感じはありますけど、話としてはまとまっています。大統領の「犯罪」みたいな部分がありますが、そこにはあまり深入りしないのが良かった感じがします。