スペイン料理の魚の食材としては、しばしば登場するのが鱈(たら)です。日本でも馴染みのある魚で、味噌漬けにして焼いたり、あるいは鍋などでも活躍します。
スペインでは、鱈をオリーブオイルで煮るというのが基本的な使い方で、通常「ピルピル」と呼ばれています。
やることは簡単なんですが、実はけっこうコツがいるらしい。実際、これも失敗作。
たっぷりのオリーブ・オイルにニンニクをいれて、香りが立ったらニンニクは取り出します。後は、一口大に切った鱈と唐辛子を入れて、弱火で15分くらいゆっくりと煮るだけ。味を見て足りないなら塩を少々。
ここからが重要で、鱈を取り出した油をかき混ぜます。鱈から染み出た汁と合わさって白濁する乳化という状態にしたソースに変化させる・・・はずだったんですが、どんなかき混ぜても白濁しない。
白濁させるのは鱈の出汁とコラーゲン。今回は生の鱈を使ったのですが、普通は塩鱈を塩抜きして使うらしい。それと温度。かなりの低温で調理するようです。うまくいかなかった理由はよくわかりませんが、とりあえずこれはこれで美味しかったですけど。