2010年7月17日土曜日

西洋音楽

西洋音楽というと漠然としていますが、一般には主として「クラシック」と呼ばれるものを指します。うちの長女が何故か大学のゼミの関係か、この西洋音楽に関する授業に出ている。

そんでもって、何故かこの前まではブラームスを研究していたわけです。なんかクラシックを聞いている親父なら少しはためになることを知っていると思ったのか、自分に聞いてくるわけですが、ところがとっこいブラームスはあまり好きじゃないのでよくわからない。

とりあえず、本とCDを渡して自分でなんとかしろ、ということにしときました。ところが、今度は「西洋音楽が現代社会に与える影響」とか何とかいうテーマを調べることになったらしい。

こりゃまた難しいことをやっている。音楽大学の講義じゃあるまいし、そうそう簡単に説明できたら医者なんてやってないでしょう。現代を語るためには、そもそも過去を知らないと始まらない。西洋史全体を理解して、その中から音楽が果たしてきた役割を抽出することからやるしかありません。

とは言え、そんなことを考え出したらきりがないように思います。まぁ、何事も勉強ですし、どこからどのように役に立つかわかりませんから、とにかく自分で道を切り開いてもらいたい物だと思うわけです。

親父は親父で、無責任な勝手気ままなことを考えてみましょう。

難しいことはわかりませんが、自分の理解では、そもそも音楽は宗教的な信仰心の中から生まれてきた物ですよね。となると、西洋の中では圧倒的な存在はキリスト教ということになります。ヨーロッパの大部分の歴史はキリスト教の歴史と言っても過言ではありません。

実際には教会の中で音楽は発展してきたわけで、当然教会のパトロンは貴族ですから、主として貴族たちだけが関与してくる。J.S.バッハやヘンデルに代表されるバロックの時代です。そのうち、彼らは家に帰ってからも音楽をやってみようということになり、楽しむためのものに変容していきます。これがF.J.ハイドン、モーツァルトらの古典の時代。

そして、ベートーヴェンの登場により、音楽の様式が一応の完成をみるわけですが、それは同時に古典の終わりにもつながるわけです。特にピアノという楽器の完成もあり、一般庶民に音楽は普及するようになり、様式を壊すことがはじまりました。

ここからがショパン、リスト、シューベルト、シューマンらのロマン派の時代になるわけです。そして、音楽地図はどんどん拡大し、各地の民族意識に根付いた独自の音楽を模索する時代へと変遷していきます。

そして20世紀になって、形式を捨てた自由奔放な音楽や、逆にロマン派に回帰するような音楽が登場し、クラシック音楽はカオス状態となりました。さらに主としてアメリカでは黒人音楽との融合からジャズが派生。ここからスイング、ロックンロールなどのポップスと呼ばれる大衆娯楽に特化した音楽が生まれ、今日に至るわけでしょう。

実際、西洋社会の中では今でもキリスト教との関わりは大変大きな部分であり、最も古典的な聖歌・賛美歌はキリストの教えを広めるための音楽であり、ある意味ではキリスト教の宣伝・布教に多いに役立っています。

そして、キリストの生涯をシュミレートして、疑似体験によってキリストの教えを学ぶのがミサ曲でしょうか。古典派までの作曲家でミサ曲を作っていない人を探す方が大変なくらい、数多くのミサ曲が作られています。

そのほかの文化・芸能もキリスト教的倫理観のベースを持ちつつ、より娯楽的な側面を強めた形で発展してきたはずで、音楽の中ではその一つの成果がオペラやバレー音楽となるのではないでしょうか。

まぁ、なんかよくわからない文章ですが、当然何も考証せずに思いつくままに書いていますので、明らかな誤りもあるのかもしれませんが、とにかくキリスト教の現代社会における役割がわかれば、おのずとクラシック音楽もその中の一部として浮かび上がってくるのかなぁと思うわけです。