2021年2月21日日曜日

治療薬マニュアル


内科と比べると、整形外科は使用する薬は多くはありません。専門にしている関節リウマチについては、絶えず薬の情報については注意を払って来ましたので、自分のテリトリーだけに限れば薬のマニュアルは必ずしも必要とはしません。

とは言え、世の中には「薬」と呼ばれるものがごまんとあって、すべてに精通することは到底不可能。必然的に、全部が載っている本が無いと診療に支障をきたすことになります。

特に、ジェネリック品が幅を利かせるようになってからは、使い慣れているはずの薬でも、商品名だけではなんだかわからないということがしばしばあります。

鎮痛薬としてよく名前が知られているものに、「ロキソニン(第一三共)」があります。ジェネリックが登場して長いので、今は20社以上が販売していますが、今は一般名である「ロキソプロフェン」にほぼ統一された感があり混乱が減りました。

一時は、ジェネリック・メーカーが、それぞれ勝手に商品名をつけていて、「ロ」から始まれば想像しやすいのですが、そうじゃない物もたくさんあって、ずいぶんと困ったものです。

また、開業医という立場になると、整形外科以外の薬を出すことも多くなりましたし、薬手帳などで他院から処方されている薬を確認することも重要になってきます。

毎年出版されているこの本のシリーズは、開業以来、2年ごとに買い替え、今回は2019年版以来の更新。なんか買い直すたびにどんどんページ数が増えていて、今回は2848ページ、B6サイズでコンパクトなんですが、厚さは5cmはありそうです。

ほとんど立派な国語辞典並みになってきましたが、パソコンで使える電子版の利用権利もついてきます。ただし、昭和のおっさん的には、やはりアナログの方が使い勝手が良い。まだ当分は、こういう紙の本の世話になると思います。