今月は車の買い換えを考えて、話題のプリウスαに手を出したところから、ブログ・エントリーとしては超拡大シリーズになってしまった「プリウスαへの道」ですが、さすがに実車を見たことも触ったこともない状態で、これ以上書き続けるのは至難の業。
たまたま、検索キーワードで「プリウスα」がやたらと出て来るものですから、ついつい書き続けてしまいましたが、5月13日の発売から1ヶ月間は、いろいろと新しい話題に事欠かない状態でしたが、さすがにそろそろネットの方も落ち着きを取り戻してきているようです。
そこで、6月晦日の本日のエントリーで一度整理しておきたいと思います。あえて、これまでのに目次をつけるとしたら、こんな感じでしょうか。
Part 1 新車購入を考え始めました編
Part 2 なぜ選ぶか? そして、どれを選ぶか編
Part 3 購入の条件編
Part 4 契約と値段編
Part 5 納期を考える編
Part 6 安全機能編
Part 7 安全機能編(2)
Part 8 各社のエコ技術編
Part 9 2列か3列か編
Part 10 プリバンとブリゴン編
Part 11 αの歴史編
Part 12 プリウス・ファミリーの未来編
と、いうわけで一連のシリーズの最後を飾るのは、トヨタの今後のプリウス戦略を考えてみようという話です。
そこで、''prii''って知ってました?
これ、プリアイと読むんだそうです。''PRIUS''がSで終わっているので、複数形にしたらどうなるか。普通ならpriusesとなるんでしょうが、アメリカ・トヨタが2月に大々的に複数形の呼称を募集したところ、投票によって決定したというわけ。
現時点でわかっているトヨタのプリウス戦略のすべてがこのプリアイという言葉に凝縮しているのですが、その詳しい内容はアメリカのHPが面白い。
つまり現行の3世代目のプリウス、ステーションワゴンのプリウスV(プリウスα、アメリカでの発売は夏以降)、そして年末ごろに発売が噂されるプリウスC(Prius City、ヴィッツのプリウス版)と来年の展開予定のプリウスPHV(プラグイン・ハイブリッド)がまとめて紹介されています。
トヨタで7人乗りで最も人気があるのはWISHですが、WISHハイブリッドを出さずにプリウスαを出したのは、まさにプリウスというブランドの力を証明したことになります。
実際も、新車登録台数をみても、昨年1年間でプリウス31万台に対してトヨタのハイブリッド専用車のSAIは3万3千しかありません。ホンダのインサイトは3万8千台。となると、6万台のウィシュよりもプリウスファミリーの方を強化するのは正解。
αの場合は、通常プリウスに対して漫然と居住性に対して不満を感じていたユーザーをしっかり取り込んだことも大きなヒット要因となっています。下取り車にプリウスという傾向は、この手の割合からは少なくないらしく、燃費と価格のメリットをあえて捨ててスペースをとったということです。
一方、逆にスペースは捨てても、さらなる燃費効率と小回りのよさを期待するユーザーも当然存在するはずです。そこに対する解答がPrius Cということになります。
1月のデトロイトのモーターショーで公開された車体はプリウスらしさはあるものの、かなり未来的なデザインでしたが、最近ネットに流れている画像では、よりデザインが現行に近づいたようです。
車体とエンジンを小さくして、より燃費を稼ぎ出すことが期待されていて、当然価格も抑えられるでしょうから、現在プリウスに次ぐ売れ行きのホンダのフィットを最大のライバルとしているのは明らか。しかも、自社の人気小型車のヴィッツやマツダのデミオなども当然潰していく可能性は当然あります。
プラグイン・ハイブリッドつについては、まだ情報は多くはありませんが、いずれにしてもガソリンエンジンから完全電気エンジンへの移行はプリウスブランドの今後の大きな課題になるのでしょうから、来年が注目です。その点、ガソリンエンジンの可能性を追求し続けるマツダがどこまで頑張るかと言うのは、合わせて注目していかないといけません。
ちなみに現状では、プラグイン・ハイブリッド・プリウスは、EVモードで最大航続距離が20km(プリウスの10倍)、最高速も100km/h(プリウスの2倍)で、値段も2倍くらいになるといわれています。αのPHVの可能性の示唆されています。
プリウスブランドからは、さらに大型バンの計画も噂されています。こうなると、トヨタは高級車はレクサスブランドとして独立させたのと同じで、ECOカー部門はプリウスとして独立させていくことは容易に想像できます。すべてがプリウスになる・・・なんてこともあるかもしれませんが、まぁそれはつまらないので、他社のがんばりにも期待したいところですね。