2011年10月15日土曜日

人体の不思議

今日は、昨夜からの雨の湿気がそのまま残って、何とも蒸し蒸しした一日でした。自分の好きな秋という季節がどこかに行ってしまい、なんとも損をしたような気分にさせられます。気がつくと10月も折り返し、秋自体が足早に過ぎ去っていくようです。

涼しくなってくると、整形外科の患者さんは調子を落とすことが多い。気温が下がって体が冷えやすくなると、血管が縮んで血液の流れが悪くなることが関係しているのだろうと想像します。

でも、中にはむしろ涼しい方が調子がいいという方もいたりするわけで、人間の体の作り具合は何とも不思議なものです。気圧の変化は、明らかに体調に影響しているわけで、下手な天気予報よりも天気のくずれを身をもって感じることもあったりします。

ところが、先日いらした患者さんは、地震がわかるというので大変驚きました。3月の震災以降、何度もある大きめの余震。その数日前に、必ず関節が痛くなるというのです。さすがに、こればかりは合理的な説明のしようがありません。

動物の中には、地震を予知することができるという話があります。ナマズが暴れたとか、犬が吠えたとか、地殻のずれによって発生する電磁波を関知するのだと言われていますが、基本的には人間は退化したのか、そういう力は一般的にはありません。

ましてや、電磁波によって関節の痛みが強くなるという合理的な説明はなかなか出来る物ではありません。ただし、科学的な理屈で説明できないと否定してしまうことは、しばしば医者の悪い癖みたいなもので、確かに説明のできない不思議な身とは世の中にあるものです。

今度、患者さんには関節の痛みと地震をしっかりメモっておいてもらおうかしら。場合によっては学会に発表して、メディアにとりあげられて、テレビから出演依頼が来て・・・そんなわけはありませんね。