今夜は、関節リウマチの定例の勉強会。実際のところ、こういう会はなんて説明するか難しい。
一番の目的は症例検討。日頃の診療の中で疑問に思うことを提示して、他の先生の意見を聞く。学会などで症例発表という場合は、世にも珍しい事例を紹介して、「どうだこんなのもあるって知らなかっただろう」みたいな話をします。
小さい研究会みたいなところで症例検討する場合は、参加者に役立つような吟味された症例が用意されたりしますが、この勉強会ではまったく個人的な疑問で相談をしますので、もちろん学会などで発表するようなものではありません。
今回自分が出したのは2つ。一つ目は、最近経験した肺炎の併発した患者さんのケース。診断や治療については、特に目新しいことがあるわけではありません。自分が聞きたかったのは、呼吸器の専門の医師への紹介のタイミング。
当然、整形外科の立場からは内科的な部分が多少自信がないわけで、肺炎のような合併症をどこまで自分がみて、どこから専門医に委ねるかはいろいろと悩むところです。内科サイドから、紹介状を書くポイントのアドバイスをしてもらうことは意味があります。
もうひとつの症例は、まさに「なぞなぞ」、こんな患者さんが来たけど診断は何だろうというもの。検査などの客観的な決定打が無いものの、自分としては経過や現在の症状からリウマチと判断するしかないと思っている患者さんについて他の先生の意見を聞きました。
その一方で、逆に他の先生の診ている患者さんのサポータ(装具)の使用についてアドバイスをさせてもらいました。それぞれの得意な立場から、つまらないことでも気楽に質問したりできるので、大変助かります。
他には、保険診療についての四方山話。こういう検査をしたら保険が認めてくれなかったとか、今度出る新薬の使い方についての保険の問題とか、この手の話は尽きません。
最近出席した講演会の話とか、こんな薬の使い方はどうしようとか、臨床の中で役に立つこと立たないこと取り混ぜてわいわいがやがや。でも、こういうどうでもよさそうなことが、一番役立ったりするものなんですよね。