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2012年9月2日日曜日

すぎちゃん大けが

人気タレントのすぎちゃん、テレビの収録で高さ10mの飛び込み台からプールに落下して、第12胸椎破裂骨折の重傷。整形外科としては、昨日のニュースの中では注目度の高いものでした。

お笑いタレントの体をはった仕事ぶりとか、テレビ局の番組作りのあり方とか、あるいはそういう番組を喜んでみている視聴者側の問題とか、このニュースの中に気になるところはいろいろあります。そのあたりは他の人にまかせておいて・・・

まず、最初に気になったのがケガの名前。テレビを見ていると、いろいろと聞き込んできたのか絵を取り混ぜて解説をしていましたが、肝腎なところが抜けている。

一番気にしないといけないのは、下半身に麻痺が出ていないかどうかと言う点です。脊椎の「破裂骨折」というのは、背骨の柱を構成する、前側の骨のブロック(缶詰みたいな形)が粉砕する状態を言うわけで、高率に後側にある神経の束である脊髄も損傷するわけです。

第12胸椎レベルでの脊髄損傷では下半身の麻痺が出て、自分で立って歩くことができなくなる。ちょうど先日の日本テレビの24時間テレビの中で、嵐の二宮クン主演のドラマがこのケガを取り上げていました。

ですから、麻痺が出るようなことがあれば、 場合によってはタレント生命が絶たれるかもしれないわけです。すぎちゃんの場合、まったく問題ないか、あるいは麻痺が出ていてまだ本人も含めて公表していないのかわかりません。メディアも、このあたりを気にしているところがありません。

プールサイドから普通に頭から飛び込んで、首の骨を痛めて頚髄損傷という悲惨なケガをすることは少なくありません。この場合は腕も麻痺してしまうので、よりいっそう深刻度が高い。それよりはましとは言えますが、こういうケガはいずれにしても社会的に活動性が高い年代で発生するのでいろいろな影響が大きいと言えます。


自分たちは見て楽しむだけの側で、何もすることはできません。ですが、すぎちゃんが復帰できた時には、これまでと変わらずに応援してあげたいと思うだけです。