七十二候に興味を持ち始めたのが、1年前のことです。それから、ずっと一つ一つの暦を意識して、この1年を暮らしてきて、この前の「紅花栄」が72エントリー目になりました。
今日からの麦秋至(むぎのときいかる)が、小満の末候であり、去年のスタート時に最初に話題にしたものです。
とにかく、1年間を通して、昔の人は本当に自然をよく観察していたことに驚きました。そして、自然と密着して生活していた事を、あらためて認識する事ができました。
現代社会では、夏にみかんがでてきたりするように、四季折々の風物詩を科学の力で変えてしまいましたが、それはより色彩豊かな文明ではなく、一年を均等化して白黒の世界を作っているような気がします。
熱いときは熱いなりの、寒いときは寒いなりの、生活の楽しさと厳しさいうものが人間をより豊かにしている気がします。
72ある暦の呼び方のうち、都会で生活していると実感できるものは少なく、半分もありません。しかし、ちょっとだけでも、72ある候を意識してみるだけで、身の回りにまだまだ残っている自然の営みを感じる事ができますし、人間だけが単独で地球に生活しているわけではないことがわかります。
とりあえず、シリーズとして七十二候を取り上げるのは、これで終了です。これからも、暦を忘れないようにして、少しでも何気ない事にも注意を払い、生活の色彩を増やしていきたいものだと思います。