いろいろな気象現象に名前がついていますが、日頃何気なく見ている比較的ありふれたものは、その呼び名すら知らないことが多いものです。
例えばこれ。昨日の朝、低めで厚めの雲が浮かんでいて、その雲の切れ目から、朝の太陽の陽射しが放射状の光のシャワーのように見えていました。
しょっちゅう目にするものですから、いちいち気に留めることはないし、おーっと言って感動することもありません。
なのに、昨日はなんか思わず見入ってしまいました。別に理由は特にありませんが、何か綺麗だなぁ、くらいのことでしょうか。そう言えば、これ何て呼ぶんだろうと思ったわけ。
ネット検索してみると、薄い明かりの光の線と書いて「薄明光線(はくめいこうせん)」と呼ぶんだそうで、現象全体を指して光芒(こうぼう)、別名が「天使の梯子(てんしのはしご)」なのだとか。
当然、太陽を遮るだけの雲の厚みが必要。でも、雲が空を埋め尽くしていてはいけません。さらに空気中に適度の水分が無いとダメでしょうから、それなりに見ることができる条件が整う必要があります。
レンブラントは、光の魔術師と呼ばれますが、この現象も好んで描いています。レンブラントには、この光に沿って天使が降りてくる様子が見えていたのかもしれません。