Windows10は、まだ出たばかりですから、とにかくインストール関連の情報が少ない。OSとしての完成度に関しては前評判は上々で、Windows8が出た時の酷評はほとんど見られません。
そもそもMicrosoftのOSの歴史は、評判の良いものと悪いものかせ交互に出てくるわけで、WindowsMeとかWindowsVistaの最低度はすごかった。
モバイルに目を向け過ぎたWindows8もかなり不評で、一向にシェアが伸びないために、実質的にはWindows9ともいえる8.1でなんとか踏みとどまりました。
そして、完全に先陣を取られたモバイル領域の奪還を目指して、今回はデスクトップとのバランスをしっかりと考慮したのがWindows10という位置づけになりそうです。
パソコンのシステムの根幹であるOS(Operating System)を入れ替えるという作業は、ハードウェアのスペックは満たしていても、簡単なようでいろいろな問題を起こすかもしれません。
デバイス・ドライバーが対応していないかもしれませんし、そもそもアプリケーションが動かない可能性はかなりあると思わないといけない。
メーカーが対応してくれるまで、待てるものならいいですが、普段の仕事などに支障が生じる可能性があるわけですから、それなりの検証が必要です。
アップグレードの場合は、設定を残すか、あるいは削除するか選択できますが、とりあえず今の作業環境を引き継いだ方が、大多数の方には便利。ところが、今のご時世ではブラウジングしているうちにウィルスなどを拾っていることも十分にありうる話です。
できることなら、必要なものはバックアップしてからクリーン・インストールしたいと思うのは、当然と言えば当然。
そこで、普段使いのアプリケーションが入っているけど、ちょっと古くなって予備機に格下げになったASUS U-38Nというノートを使っていろいろやってみました。
まずは、アプリケーションがちゃんと動くのか確認したくて、全部引き継ぐ最も一般的なアップグレードをやってみました。このノートは、何故か事前にアップグレードのアイコンは出ていなかったので、直接ダウンロードから始めます。
予約できていなくても、Microsoftのサイトからメディア作成ツールがダウンロードできます。これでWindows10インストール用のUSBメモリを作ります。
BIOSの設定をUSBメモリからのブートに変更してスタートすると、順調に画面が進みました。ところが、アプリケーションを引き継ぐオプションが選択できず、個人ファイルのみしか引き継げない。
しょうがないので、そのまま進行させると、後は驚くほど問題なく作業を完了しました。体感的には、今までのOSの入れ替えの中で、最も速かったかもしれません。
起動してみると、これもまた速い。 Windows8.1でも、ずいぶんと速くなった感じでしたが、それ以上です。これだけでも、新しいOSに期待感が膨らみます。
デバイス・マネージャーを確認すると、デバイスはすべて問題なく登録されていて、追加で入れるものは何もありません。このノートのグラフィックはAMD Radionです。
当然のことながら、古いOSとアプリケーションは、Wondows.oldというフォルダーにまとめて突っ込まれていて、それぞれのアプリケーションはほとんどそのまま起動することはできません。
さて、一度アップグレードして、Microsoftの認証を受けると、初めてクリーン・インストールが可能になります。最初からいきなりしようとすると、Windows10のプロダクトNo.を求められますが、当然そういうものは通知されていませんので不可能ということ。
必ずアップグレードして、一度ハードウェア情報を登録する必要があるということです。巷の情報によると、どうもこの無料アップグレードによるWindows10のプロダクトNo.は、すべて同じらしい。
さて、せっかくアップグレードしたんですが、もう一度USBメモリから起動して、今度はクリーン・インストールをやってみました。念のためデバイス・ドライバは、フリーウェアですべて一括バックアップしておきます。
今回はアップグレードではなく新規を選択して、ドライブのパーティションもすべて削除、新規に切り直しフォーマット。完全にクリーンにして、作業を進めます。これまた、すんなりとインストールは完了し、途中でプロダクトNo.を求められることなく終了。
起動してみると、ライセンス認証はされていますとなっていました。ただし、今回はデバイス・マネージャーに不明デバイスがいくつか出ていて、そもそもBluetoothマウスが使えない。
バックアップしておいたデバイス・ドライバから、順次入れていくと、BluetoothやCard Readerなどが認識されていなかったことがわかりました。またディスプレイ・アダプターもRadionは認識できていなかったため入れ直し。
その結果、OSドライブは16.4GBを消費してクリーン・インストールが完了したというところです。これから、いくつかのアプリケーションを入れてみて動作を確認していきたいと思います。