2016年4月27日水曜日

Curtis Fuller / Blues-ette

JAZZは好きですが、他の音楽でもそうなんですが、新たなものをさがそうという意欲はあまりないので、いまだに古いものを時々聴いているだけ。

何度か書いていることで、Miles Davisが一番のお気に入りで、MIlesだけ全部持っていれば、ほぼ有名どころは芋づる式についてくるわけで、たいていのことは間に合ってしまいます。

とは言っても、Milesとの共演がなかったアーティストも山ほどいますから、それ以外でも多少聴きたくなるのは無いわけではありません。

例えばこれ。

Curtis Fullerはトロンボーン奏者。JAZZにトロンボーンが入ると、金管なのにサウンドが柔らかくなる。音がスライドするからでしょうか。

ベニー・ゴルソン、アート・ファーマーなどと、アンサンブルを重視したジャズテットというバンドでも活躍して、居心地のよい響きのサウンドにはまります。

フラーのソロ・アルバムというと、ほぼ一択。それが"Blues-ette"で、1959年のステレオ録音。演奏はジャズてっとの延長線上で、ゴルソンのキンキンしないテナーとのアンサンブルが見事で、各楽器の定位がはっきりしていて一つ一つの楽器がよく分離しています。

また、ピアノが名手トミー・フラナガンというところも忘れてはいけないポイント。コロコロと転がるトーンが、ブラスの合間をバランスよく埋めている。

1993年に、同じメンバーで"Part2"というアルバムを作っていて、一部の曲は再演しています。こちらは、二匹目の泥鰌的なものですから、話題性はありましたが名盤扱いはされていません。ただ、サウンドの方向性は一緒で、気持ちよさは相変わらずです。

一度聴きだすと、やめずにしばらくやっていてくれ、っと言いたくなる。クールなんだけど、ノリのいいサウンドは癖になります。