2021年6月5日土曜日

ジョン・ウィック チャプター2 (2017)

キアヌ・リーブスが伝説から帰ってきた殺し屋を演じる「ジョン・ウィック」の続編。前作に続き監督はチャド・スタエルスキ。内容は、前作の5日後から始まり、当然同じテイストを踏襲したノンストップ・アクションで楽しませてくれます。

前作で亡くなった妻からの最後のプレゼントだった子犬を殺され、愛車を奪われたことでかつて仕事をしていた組織を潰したジョン・ウィック。車に固執したのは、愛車には亡き妻との写真があったからなのです。車を取り戻したジョンのもとに、今度はサンティーノ・ダントニオが訪れます。

彼はかつてジョンが組織を抜けるときに手助けをして、その際、依頼した仕事を遂行する誓いを立てた誓印と呼ばれるメダルを持っていました。しかし、ジョンは引退を希望したため、サンディーノはジョンの家を爆破します。妻との思い出のすべてを灰にされたジョンに、再び復讐の怒りが立ち上ってきます。

殺し屋たちが集うコンチネンタル・ホテルで、サンティーノの居場所を尋ねるジョンに支配人のウィンストン(イアン・マクシューン)は誓印がある以上は掟にしたがうしかないと話します。しかたがなくジョンは、サンティーノから父親の組織を継いだ彼の姉ジアナの殺害を了承します。

ローマでジアナを殺したジョンに対して、サンティーノの大勢の部下が襲い掛かる。サンティーノは、ジョンに姉を殺したジョンをそのままにしておくことはできないと伝えます。敵を撃退してサンティーノの裏切りに決着をつけるためニューヨークに戻ったジョンを待ち受けていたのは、サンティーノがかけた700万ドルの懸賞金のために次々に襲い掛かる殺し屋たちでした。

ジョンは組織から距離をとっていたバワリー・キング(ローレンス・フィッシュバーン)を訪れ、サンティーノを生かしておくと縄張りを冒されるというジョンの説明に、キングは銃を提供します。ジョンはサンティーノのパーティに潜入し、次々と彼の部下を倒し、コンチネンタル・ホテルに逃げ込んだサンディーノを追い詰めました。ホテルの敷地内では一切仕事をしてはならないという掟を破り、ジョンはサンティーノに銃弾を撃ち込みます。

サンティーノの組織はさらに高額の懸賞金をかけ、掟を破ったジョンをウィンストンは追放としますが懸賞金の発効まで1時間の猶予を与えるのでした。

相変わらず、亡き妻を思い出しては泣いちゃうんだけど復讐に燃える凄腕の殺し屋という風変わりなキャラは健在。アクションは銃撃戦が主なんですが、格闘の中で近接しての発砲と言う独特のアクションがカッコいい。前半のローマの地下墓地の暗い迷路でのアクションと、対比するような明るい鏡の間の迷路での戦いが見所になっています。

前作に引き続き裏社会のルールが重要なストリーの土台になっていますが、前作に加えてその世界観がより深く描かれることで、各登場人物の行動理論も理解しやすくなった感じがします。それと、今回の注目点は、キアヌ・リーブスとローレンス・フィッシュバーンが「マトリックス」以来の共演をしているところ。どっちもだいぶ年を取ったなというところ。

キアヌにしても、トム・クルーズにしても、シュワルツェネッガーやスタローンに続く世代のアクション俳優で、還暦まじかですのでいろいろ無理があるところも否定できませんが、それでもそれなりの頑張りは伝わってきます。