新型コロナ・ウイルス(COVID-19)に対するワクチン接種が行われていますが、優先順位の高い高齢者の方へのワクチン接種券の送付はほぼ終了し、65歳以下の方への接種券送付が開始されました。
もともと高齢者の次には、「持病のある方」が優先となっており、関節リウマチが直接的にそのグループに入るわけではありませんが、使用している薬や合併症によって「持病のある方」に含まれると考えられます。
ただし、現状では「持病がある方」という優先は、ほぼ無くなったのと同じ状況であり、可能な方からどんどん接種を行うという状況と言えます。
日本リウマチ学会でも、日本で使用されているワクチンについては、積極的に危険性を示すデータは無いため、重症化のリスクが高い方にはワクチン接種の利点が多いという見解を示しています。
副反応はワクチンの性質上、ある程度はやむをえないと考えられます。現在までの調査で、日本人の場合、翌日に約1.8%に微熱が認められ、12~16%に頭痛・倦怠感が出現していますが、ほとんどは1日程度でおちついています。
関節リウマチ患者さんが使用している薬については、積極的に接種前後で中止すべき理由は見つかっていません。通常は、そのまま使用してかまわないと考えられます。ただし、副反応で体調がよくない状況下での使用は控えた方が良いと思われますので、可能であれば接種翌日が内服あるいは注射をする予定と重なる場合は、前後にずらすことを推奨します。