2022年5月12日木曜日

イタリア風イカ飯


皆大好きイカ飯は、イカの胴体にもち米を詰めてだし汁で煮たもの。イタリアにも同じような料理があって、Calamari ripieni と呼ばれています。Calamariはイカ、そしてripieniは・・・なんと、ぬいぐるみのこと。確かにそんな感じです。

日高シェフが紹介しているのは、パン粉をメインに詰めてトマトソースで煮込むもの。ただ、パン粉を詰めるというのは、日本人的にはピンと来ない。どうせなら米の方がしっくりきますので、まさにイタリア版のイカ飯(Calamari ripieni alla "IKAMESHI")にしてみました。

まずは詰め物、つまりピラフなんですが、これを作ります。玉ねぎ、にんじん、セロリ(ブイヨン・セット)とマッシュルーム、ニンニクを細かくみじん切りにして炒めます。塩胡椒で味付けしますが、最後にソースもかけるので、薄めの塩味で十分です。野菜がしんなりしたら、洗った生のお米を入れて、一緒に炒めてオイルをなじませます。

注意するのは米の量。標準的なスルメイカの大きさで一杯に1/2合程度で、たくさん入れすぎない。詰めようと思えばもっと入るのですが、加熱するとイカはかなり縮まり、米は膨らみますので、このくらいは詰め込めると思う半分くらいにしておくことが大事。

イカは内臓を取り出して、軟骨も丁寧に取り除きます。米を少なくするなら、ゲソは細かく切ってピラフに混ぜてもOKです。スプーンで生ピラフを丁寧に詰めていきますが、先端部に入りにくいので割り箸のような細い棒があった方が良いかもしれません。

最後に入り口を爪楊枝でとめておきます。あと、破裂防止と煮込む時のスープが入り込むように、爪楊枝で胴体にたくさん穴をあけておくことを忘れてはいけません。

イタリア料理では、調理したジャガイモやエビなども詰めたりするようですが、たいていはその後はフライパンで焼くか、オーブンで火を入れます。今回は米が煮えないといけないので、日高シェフのレシピのように、トマトスープで煮込んでいきます。

フライパンにイカがひたひたになるくらい水を入れ、普通のトマトなら2個、ミニトマトなら10個くらいを小口に切ったもの、そして固形コンソメスープの素1個、ローリエの葉を2枚を入れて蓋をして中火で10分煮ます。イカの上下をひっくり返して、さらに後10分煮る。イカがパンパンに膨れていて、長さが2/3くらいに縮んでいればOKです。


イカを取り出して、余熱で中の米を蒸らす感じにして休ませておきます。その間に煮汁に少々ワインを追加して、煮詰めていくと自家製イカ風味のケチャップが出来上がります。イカを輪切りにして、ケチャップ・ソースをかけて大変美味しく頂きました。