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2022年5月21日土曜日

海老ドリア


イタリア人からすれば、なんのこっちゃイタリアンの一つが「海老ドリア」です。

実は、海老ドリアは日本の純国産の洋食屋定番メニュー。ドリア(doria)は、ピラフ(バター・ライス)の上に、ホワイト・ソース(ベシャメル・ソース)を乗せてオーブンで焼いたもの。戦前に横浜ホテル・ニュー・グランドが発祥とされているというのは有名な話で、別名をライス・グラタンといいます。

イタリア人が主食たるパスタの一つマカロニで作るなら、日本では主食の米で作るというのは、自然な成り行きなのかなと思います。ネットで探すと、少なくとも現在はイタリアにもライス・グラタンがあるみたいですが、日本のドリアのようにソースと米が分離していません。

海老ドリアを、あえてイタリア語にすると「Riso gratinati con gamberi (海老入り米のグラタン)」というところでしょうか。

作り方は簡単。まず、バター・ライス作り。フライパンに適量のバターを焦がさないように溶かし、みじん切りタマネギを入れて炒め、続いて食べたいだけご飯を混ぜて、塩と胡椒で味付けします。ここに、ピーマンでもニンジンでも、あるいはマッシュルームとか、ベーコンなど好きなものを入れてもOK。できたら耐熱容器を移しておきます。

ホワイトソース作りは、溶かしたバターで小麦粉をゆっくり炒め、牛乳を入れてよく混ぜるというのが基本の作り方。バターと薄力粉と牛乳の割合は1:1:10です。無塩バターの場合は、追加で塩を少々入れます。

フライパンでムキエビ(冷凍もの可)とみじん切りタマネギをバターで炒め、ホワイト・ソースを加えてひと煮立したら火を止め、パルミジャーノレッジャーノ・チーズを適量振り入れよく混ぜる。これをバター・ライスの上にかけて、さらに上からパルミジャーノレッジャーノ・チーズを好きなだけ振りかけます。

オーブンで200゚cで10分程度焼いて、表面に焦げ目がついたら完成です。オーブンが面倒ならトースターでもOKですし、バーナーで表面だけ炙って焦がすというのも時短法としてはあり。

まぁ、ちょっと懐かしいような感じもして、普通に美味しい。残り物のご飯があって、バターライスにするのさえ面倒くさい時は、ホワイトソースで全体を和えてしまうという究極の方法もあったりします。