2024年4月10日水曜日

PHEVから楽 10 ITS CONNECT


Intelligent Transport System、略してITSは、車両間・路車間通信システムと呼ばれ、自車からは見えていない離れた場所の様々な交通情報を取得して安全運航に役立てようというもの。

自動車メーカーとしてはトヨタが中心的役割を担っていて、スズキ、マツダ、いすゞなども普及推進に関わっています。また、総務省、国土交通省、経済産業省、警察庁などの公的機関も加わって推進協議会が運営されています。

主だった自動車関連IT技術に関する会社も加わっていますが、残念なことに日産、ホンダ、スバル、三菱などの自動車メーカーは直接的には関与していません。すべての車両がこのシステムを搭載していて、初めて本領を発揮できるシステムなので、すべてのメーカーが参加することが望まれます。また、それが達成できた時は「自動運転」の達成に大きく踏み出すことが可能となるかもしれません。

トヨタの車には数年前から搭載されていますが、基本的にはメーカー・オプションですので、搭載車両が少ないとほとんど何がいいのか実感できませんから、わざわざ余計に出費しようという奇特な人は多くはありませんでした。

しかし、最近は上位グレードでは標準装備され、販売店も積極的に推奨しているようで、だんだんシステムの恩恵がわかるようになってきました。ITSを搭載した車両同士、あるいは宮城、茨城、埼玉、東京、神奈川、愛知、大阪、広島、福岡では交差点に設置された路側装置と車の間で通信を行います。

サイレンを鳴らして走行する緊急車両が存在すると、まだ視認できない、あるいはサイレンが聞き取りにくい状況で、その接近を知らせてくれます。また見通しが悪い交差点で、システム搭載車両の接近を知らせることも可能です。

レダークルーズ走行中は、先行するレーダークルーズ中の車がITS搭載であれば、加速・減速情報を取得して、よりスムーズな追従走行が可能となります。信号情報を取得できれば、赤信号を感知して注意喚起したり、青になるまでの大まかな待ち時間を表示したりもします。

現状では安全運転のために無いよりはましという感じですが、自分も含めた高齢ドライバーが増えている現代ではぜひとも充実してもらいたい機能の一つと言えると思います。