2025年8月21日木曜日

がんばれ!TEAM NACS (2021)

結成25周年を迎えたTEAM NACSが記念プロジェクトとして、WOWWOW開局30周年とタッグを組んだ企画です。2021年6月に、1回30分全9回で連続ドラマとして放送され、9月には再編集された劇場版が映画としても公開されています。

2020年はコロナ禍の自粛期間中で、当然目立ったステージ活動は不可能でした。TEAM NACSが所属するOFFICE CUEのタレント総出の2年ごとのお祭り「CUE DREAM JAMBOREE」も2020年は中止になっています。しかし、25年目の爪痕を残したい彼らはまずはバラエティ仕立てのドラマという形でファンを喜ばせくれました。

25周年企画として音尾琢真がWOWWOWに売り込んだのは、彼が長年温めてきた「バック・トゥ・ザ・戦隊・フューチャーズ」でした。音尾が監督となり、ドクレッドに森崎博之、ドクブルーに大泉洋、ドクピンクに戸次重幸がキャスティングされ、吉田羊演じる女帝デロリアンとその部下である安田顕演じる馬糞男と戦うというストーリー。しかし、こだわり過ぎる音尾は、吉田羊には馬糞の泥の中に入らせようとします。

さらに、3人のヒーローには10m以上の高さの時計塔からロープを伝って滑り落ちるように指示します。3人はさすがに危険すぎるとごねるので、音尾は危険が無いことを証明するため自ら時計塔に上ってテストをすることにしますが、その結果顔から馬糞溜に落ちて音尾は怪我をしてしまい企画は頓挫するのです。

TEAM NACSはミーティングを行い、音尾案に代わる企画を考えるのですが、大泉は記念となる北海道を元気にする曲を作ってミュージック・ビデオを作ろうといい、戸次は新メンバーを募集するオーディションを行いたいと言い出します。

戸次の仕切るオーディションには、大黒摩季、コロッケ、タカアンドトシ、武田真治、菊地亜美などなどの有名人も参加し大喜利状態。結局、戸次好みのバストの大きな女性ばかり20人を合格させてしまいます。大泉は、瑛人、山口一郎(サカナクション)、そして細川たかしらに曲を依頼するものの、なかなか意図が伝わらず、結局自分で作るしかなくなります。

メンバーはそれぞれの意見を尊重したいものの、各人のわがままもエスカレートして、雰囲気はどんどん悪くなる一方です。ついにそれぞれが後に引けなくなり、解散するしか選択肢は無くなってしまうのです。リーダーの森崎はこの状況に苦悩するのでした。

何の予備知識無しに見ると、脚本が無いドキュメンタリーと思うような作りです。そして、メンバー同士の仲が悪くなっていくことを、本当に心配すること必至です。

これは逆に5人のメンバーのお互いのリスペクトがあるからこそできる内容で、彼らの仲の良さを逆手にとってキャラクターを前面に押し出している面白さがあります。

ただし作り込んだステージと比べれば、緊張感は少ない。純粋なバラエティと比べれば、突き抜けた感が足りない。TEAM NACSのコアなファンでないと、テレビ版だと270分は長いし、映画版で155分でも辛いかもしれません。

つまり、この作品を楽しむためには、TEAM NACSが大好き、あるいはメンバーの最低一人のファンである必要があります。それさえクリアできれば、そこそこ面白い。結成25周年を迎えても変わらない彼らの関係性がよくわかる作品になっています。記念プロジェクトはさらに続きます。