2025年9月1日月曜日

雅楽戦隊ホワイトストーンズ 〜雅やかな愛の戦士たち (2002)

北海道テレビで放送された「ドラバラ 鈴井の巣」は、ドラマとバラエティ(メイキング)を同時進行で放送するという変わった趣向の番組でした。鈴井というのは、北海道のローカル芸能プロダクションであるCreative Office Cueの社長である鈴井貴之で、主たる出演者は鈴井とTEAM NACSの大泉洋と安田顕の3人。

実際は他のメンバー、森崎博之・戸次重幸・音尾琢真も登場していて、オフィース・キューに所属するタレント総出演で作られています。

基本の3人で順番に企画・脚本を回していくという構想でしたが、その第1回作品となったのが「雅楽戦隊ホワイトストーンズ」でした。もともとはローカル局のバラエティなのに全国的に人気となった「水曜どうでしょう」の前身とも言える「モザイクな夜」で始まったもので、基本的なコンセプトは札幌市白石区だけの平和を守る戦隊物です。

悪の秘密結社により祖父を殺され、そして兄を連れ去られた南郷進(鈴井)は、本郷隆(安田)と北郷誠(戸次)と共に雅楽の楽器を奏でることで雅楽戦隊ホワイトストーンに変身するのです。20年前に、三人が川で溺れて死んでしまったところを、悪の秘密結社から逃げ出した川北博士(音尾)の手術で改造人間として蘇った体だったのです。

悪の秘密結社は、白石区の下水道処理場から毒ガスをばらまき区民を混乱に陥れます。妹を連れ去られ両親を殺された大門通(大泉)は、国際秘密諜報員となって悪の秘密結社を追っていましたが、毒ガス事件でホワイトストーンズと協力して対決することになります。

悪の秘密結社首領(鈴井 二役)は、部下のナメリン大佐(滑川まさみ)にホワイトストーンズを倒すように命令します。ナメリンは怪人レンガレンガを使って、さらなる毒ガス散布をしようとしますが、川北博士の作った特殊爆弾によってレンガレンガを倒したのでした。南郷は瀕死の重傷を負いますが、川北博士により回復し、そして白石区の平和は守られたのです。

往年の戦隊物を彷彿とさせる王道の展開ですが、怪人の巨大化、それに伴う巨大メカの登場はありません。かなりバカバカしいストーリーですが、正規の戦隊物も冷静に見ればかなり無理を通しているので、笑いのネタだけ増えたと思えばすんなり受け入れられそうです。