ここに音楽の話を書くと、すぐに飛ばしてしまいたい気持ちになる読者も多くいると思いますが、まぁ自分の文化的趣味の中では音楽鑑賞というのはおそらく一番にくるものなので、勝手にさせてください。
というわけで、その音楽ネタなんですけど、今回はこれ。クラシック音楽については、小学生の頃にレコードを買い始め、中学の頃までは通常名曲・名盤みたいなものはいくつか買いました。
割と周りの子よりレコードをよく買った方だと思うんですけど、特にお小遣いが一杯あったというわけでもありません。実はね、その秘密はね、鈴木さんにあるんですよ。
鈴木さんって誰? と思うのはもっとものことで、世の中に鈴木さんはごまんといる。自分の鈴木さんは、昭和40年代に、渋谷の河合楽器渋谷店に勤めていた鈴木さん。ちょっと目が細くて、顔が三角形で、少しウェーブのかかった長髪。たぶん、今頃は70才台くらいじゃないでしょうか。
鈴木さんは、当時あったレコード売り場の主任だったと思います。河合楽器はピアノを作って売るのが本業ですが、渋谷店には楽器売り場と同じくらいのスペースを使ってレコードもそろえていたんです。
まぁ、ちょっとともだちのつてみたいな物で紹介されて、いつでも2割引の価格でレコードを売ってくれるようになりました。これは超~嬉しい話。その頃レコードは、シングルで400円、LPで2000円というのが普通の価格でしたけど、それが320円、1600円で買えるわけで、人よりもやや多めに買うことができたわけです。
そんな鈴木さんにすすめられたかもしれないのが、バーンスタイン。カラヤン、ベームと並んで人気の指揮者で、フルトベングラーやワルターなどの次世代を担うアメリカ人のマエストロ。
ガーシュインも代表的なアメリカ人の作曲家でジャズで取り上げるスタンダードも数多く作曲しました。ラプソディ・イン・ブルーはジャジーな雰囲気が色濃く漂う代表作の一つ。出だしの長いクラリネットのグリッサンドがとても印象的です。ジャズの造詣に深いアメリカ人のバーンスタインが、自らピアノを弾くこの演奏は自分的にはベストの演奏です。
とにかく楽しい。クラシックで、楽しいという感覚になる物はそうはありません。こういう音楽を教えてくれて、本当に鈴木さんには感謝しています。