どうでもいいようなリメイク版もありますが、なんと言ってもアルフレッド・ヒッチコック監督の作品として、自分的にはどうしてもはずせない作品の一つ。
もともとが舞台劇が原作で、主人公の家の中からほとんどカメラが動かない。ヒッチコック得意の実験性の高い作品で、しかも当時の3D作品として製作されるという、ストーリー以外の部分でも話題性満載。
さらに主演は、ヒッチコックのお気に入りのイングリッド・バーグマンにかわって、初めてグレース・ケリーが登場。このあと、「裏窓」、「泥棒成金」と立て続けに主演女優としてヒッチ作品に出演するわけです。
こどもの頃にテレビで見て印象が強く残っていたものです。内容は浮気をしていた妻を殺害しようと殺し屋を送ったら、妻に逆に刺殺されてしまうというところからのサスペンス。
ダイアルMというのは、電話機のダイアルに数字に併記されていたアルファベットのこと。そもそも、今時「ダイアルをまわす」ということはないので、「チャンネルをまわす」と一緒で完全に昭和の死語ですから、若い人にはちんぷんかんぷんなタイトルでしょうね。
当時この映画の目玉だったのが3D作品というところですが、当然この作品を3Dで見た人なんてほとんどいないでしょう。首を絞められてもがく妻が、必死に手を伸ばしてはさみをつかむところなどは、そうとう立体感を意識した演出だったりするのです。
さてさて、時代はかわって「アバター」以後、再び3D作品が注目を集め、テレビやブルーレイで3Dを楽しむという環境が整ってきました。このところ機器の価格もだいぶ下がってきて、10万円以下でなんとかなるんですね。
実は11月についにこの映画がブルーレイで登場するんですが、なんと、なんと、3D版が初めて収録されるということで・・・いゃぁ~、見たいです。
「アバター」はまったく興味がないんですが、これは見たい。絶対3Dで見てみたい。無理やり3D変換した「タイタニック」もどうでもいいけど、これは見たい。
去年の車以来、1年ぶりに物欲がじわじわと頭をもたげてきました。