2012年10月5日金曜日

Glenn Gould Bach Edition

先日、ピアニストの患者さんが来院され、「ホロヴィッツよりグールドみたいに弾くほうが腕の疲れが少ないかもしれない」というような説明をしたところ、「大変わかりやすい」と言っていただきました。

これは、単に自分がグレン・グールドのほうが好きということだけの話かもしれません。グールドのゴールドベルク変奏曲によって、今のクラシック音楽ファンとして開眼したというところがあるので、原点みたいなものなんです。

数年前にオリジナル・ジャケット・コレクションという、80枚くらいのCDのセットでグールドのColumbiaへ残したすべてのアルバムを含むボックスが出て、買うか買わないかかなり悩みました。

でも、結局購入は断念。バッハ以外、特にシェーベルクなど現代音楽ものも代表的なレパートリーなんですが、このあたりが自分はまったくわからない。すべてを揃えるというマニアの意気込みとしては、嫌いなものも持っていて当然・・・なんですけどね。

限定版ですから、当然最近は手に入らない。中古もかなりのプレミアがついていて、新品の値段の2倍以上の高額になっていて、さらに買う気になりません。あ~、やっぱり最初に買っておけばよかった後悔することしかり。

そんなおり、そんなグールドコレクションから、J.S.バッハの演奏だけに特化した豪華ボックスが登場しました。しかも、音楽CDだけでなく、大量にのこされている映像関連もDVDとして含まれているというもの。

自分のようにグールド大好き、特にバッハ物が大好き、他のはそれなり持っているみたいな場合にぴったり過ぎるセットです。もちろん、音としてはグールドのバッハの大多数はすでにCDを所持していますから、音の中身としては新鮮味はありません。

ただし、かなりしっかりした豪華な入れ物、付属の分厚い美麗な解説本はマニアの心をわしづかみですし、何しろいつものHMVで、ポイントセールをうまく利用すると、実質8000円くらいという価格は超魅力的です。

あらためて、ひとつひとつのアルバムをじっくりと聴きなおしていくことにしたいと思います。