ジャズといえばマイルス、マイルスといえば音楽そのもの・・・くらいの勢いでマイルス・デイビスに心酔しているわけで、ことジャズに関してはマイルスだけあれば、他はいらないくらいの気持ちです。
オフィシャル盤だけでもかなりの量がありますが、ファンはそれだけでは満足せず怒涛の如く出ては消えて行くブートレッグ(いわゆる海賊版)に一喜一憂しているわけです。亡くなってから20年を超えたにもかかわらずです。
ブートも、昔はいかにも怪しげでもこもこにこもったような隠れて観客席で録音しましたみたいなものがほとんどでした。ところが、この何年かはライブ会場のサウンドボードからの超完璧な音質のものが当たり前。
さらにスタジオの収録時の全過程のテープから、失敗テイクや没テイクなどもブートとして流出するという状況で、法律的なことは横においておいてマニアは狂喜乱舞となるわけです。
オフィシャルを発売する側は、この状態にやられる一方でした。ところが、最近はブートにやられるなら、先に公式盤として出してしまえということか、オフィシャル・ブートレグというのが見られるようになってきた。
マイルスについても、昨年オフィシャル・ブートレグが出ました。今までの公式盤で抜けていた1967年代のライブを集めたもので、マニア的にはとっくにブートで聴いていました的なものですが、公式になったことで音質なども安心で、あらためてコレクションの完成度があがりました。
これはVOL.1とされていて、さらなる続編の登場を匂わせていたのですが、今年の夏前にその第二弾がアナウンスされたのです。マイルス・デイビスのオフィシャル・ブートレック・シリーズVOL.2は1969年代のライブを集めたもので、これもマニアとしてはほぼすでに出てますけどというもの。
それでも、やっぱり踊らされるのがマニアの宿命で、HMVではあっという間に限定発売の予約完売となってしまいました。さらに、さらにですよ、8月に発売予定とされていたものが、1ヶ月前にいきなり発売延期。今となっても、まったく発売予定がはっきりしません。
不思議なのは、ネットで検索してもCD販売サイトでの発売延期のお知らせ以外にはまったく情報が出てこない。これはどういうこと?
実はマイルス物には、過去にもこういう発売が予告されていて、結局中止になったという前科がけっこうあるんです。中には、数年後になんとか発売にこぎつけたものもありますが、そのままお蔵入りというのも珍しくない。
あ~、せっかくオフィシャルで、胸を張って楽しめるに・・・今回も、結局流れちゃいますかね。まぁ、とりあえず、お待ちしておきますけどね。