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2012年10月9日火曜日

ノーベル医学賞

今日は、京都大教授山中伸弥教授のノーベル医学賞受賞というニュースでもちきり。

山中教授の研究は、守りの医学を攻めの医学に大きく転換させる世界的・歴史的なもので、受賞の価値は十二分にあるものです。

自分も医学のはしくれで生きている立場ですから、大変嬉しく同じ日本人として誇りに思います。また、同年代の受賞には感慨深いものがあります。

特に感じるのは、ノーベル賞というと「過去の業績」が評価される名誉賞的な感じがしていたのですが、山中教授は年齢は50歳。現役バリバリの研究者であり、受賞は未来の業績に対する評価が含まれているところが素晴らしい。

昔がんばった人に対して、何らかの名誉を付与して行くことは悪いことではありません。ただ、そこから新たな業績は出てこない。今がばっている人を評価することは難しいことではありますが、さらなる発展を支える糧となることは間違いない。

医学では内科本道・外科外道という言葉があって、内科が中心に語られることが多く、自分のような整形外科医はマイナーとしてのコンプレックスが少なからずあるものです。

もともと整形外科医だったという山中教授の再生医療というテーマは、整形外科的な発想が根底にあるだろうことは十分にうなづける。軟骨の再生というテーマは、これまでの整形外科領域の根底にある大きな問題なのです。

当然、山中教授には整形外科の名誉のためなんていうちっぽけな発想はないでしょう。そんな枠にはまっていたら今回の受賞には到底つながらなかったことでしょう。ただ、整形外科医にちょっとだけ、コンプレックスの解放感を与えてくれたかもしれません。

それにしても、あのヤンキーっぽい眼鏡・・・何とかならんかなぁ。