2015年11月21日土曜日

まずは構図から考えてみた

写真に限らず、絵画とか彫刻とか、あるいは動画にしろ、視覚芸術と呼べるものが誰かに何らかの感動を与えるためには技術が必要です。

しかし、いくら技術が秀でていても、それなりのインパクトを与えるだけの画面の構成力が無ければ、面白みには欠けるものになってしまいます。

つまり、そこには天性の閃きのようなもの・・・センスと呼ばれる感覚的なものが必要なわけで、場合によっては技術的な減点を補うことも可能だったりするものです。

センスは生まれつきのものだと思いがちですが、育った環境などの後天的な要素によって磨かれる部分が大きいのではないでしょうか。言ってみれば、経験の蓄積から形成されていくもので、場数を踏めば踏むほど得られる臨機応変の対応力に通じるように思います。

なんか難しい話になってしまいましたが、駆け出しの素人カメラマンの自分としては、別に個展を開こうなどという野心はなく、自分で見て楽しむだけです。せいぜい、たまたまこのブログにたどり着いた人に多少の好感を持ってもらえればいいという程度。

誰かに感動を与えるところまで良質な写真が撮れなくても困ることは無いんですが、少なくともただの日常を切り取るだけなら、スマホのカメラ機能で十分。一眼レフカメラを使うのであれば、、少なくとも自己満足だけでも得られるくらいの写真は撮りたいものです。

ところが、当然のことながら、今のところシャッターを切りまくっても、たまにいい感じの写真が撮れるだけで、それは間違いなく偶然の産物でしかありません。大多数が、わざわざ何十メガも消費して保存しておく価値がある写真ではありません。

そうなると、とにかく経験を増やしていくしかないので、重たくてもいつでもカメラを持ち歩いて、できるだけシャッターを切ってみるしかない。幸い、デジタルの時代になって、100枚撮ろうと、1000枚撮ろうとお金はかかりません。

とりあえずカメラさえ手元にあれば、誰でもオートの設定にすれば少なくとも最低限の写真は撮れるわけで、カメラを扱うための知識と技術の大多数は、とりあえず横に置いておいてもかまいません。初めから知っていて困りませんが、頑張って続けれはそれらを習得していくのは必然です。

そこで、むしろまず構図というものに注目したいと思いました。構図というのは、画面の中に対象物をどのような配置するかということですが、やみくもにやってもダメ。誰かが感動しなくても、少なくとも見ていて安心感のようなものを醸し出すには、それなりの理論が存在します。

とりあえず、食事に行ったりして、食べ物の写真を撮るなんていうことはよくあるシチュエーションですが、背景や照明については自由が利かない環境ですし、そう何枚も写真を撮るわけにはいきません。

ですから、後から写真を見て「美味しそう」と思えるように撮影するのは意外と難しい。おそらく、そこで一番重要になってくるのが構図なんだろうと・・・



 とりあえず、90度ずつ回転してずらしながら、こんな写真を撮影してみました。どうでしょう、一番美味しそうに見えるのはどれだと思いますか。人それぞれ好みというものがありますから、おそらく絶対的な正解は無いのかもしれません。

この場合、色がはっきりしているイチゴとスペアミントがアクセントです。少なくとも、イチゴが真後ろで隠れてしまうのはさすがに却下でいいと思います。

最初の写真は、食材のすべてが写りました。したの2枚は、アイスクリームと生クリームとどっちかが隠れてしまいました。

後から、何を食べたのかという記録としてなら、一番上がベストかなと思います。でも、アクセントが右側に偏りすぎ、そして両クリームが主張しすぎているせいか全体的に白っぽい印象で、あまり美味しそうではない。

逆に2番目は、アイスクリームが影になってしまい何が主役なのかがぼけてしまいました。三番目は、アイスクリームが隠れてしまいましたが、写真としての全体の色の配分は安定感があるように思います。

同じものを撮影するにしても、ずいぶんと雰囲気が違ってくるものだと思いました。 これからも、いろいろと試行錯誤を繰り返しながら、「面白い」写真を撮れるように考えていきたいと思います。