カメラを趣味にしようと再開してから、せっかくなので昔の写真のネガ整理を始めました。
フィルムカメラについては、一眼レフのような「高級」カメラは使ったことはなく、いわゆるバカチョンと呼ばれていたようなカメラか、あるいは大流行した使い切りカメラがほとんど。
いずれにしても、年月はフィルムを少しずつ劣化させていて、もっと早くなんとかしておけばよかったと思うようなことが多いです。
ネガというくらいで、フィルム面の色は反転していますから、パソコンに取り込んだ後は最初に反転しないと、何が写っているのかよくわかりません。ただ反転しただけでは、まず普通の色になっていないので、いろいろ調整して少しでも自然な色にするのがけっこう大変。
そんな中で、こんなフィルムを発見しました。直径10センチ弱の円形のフィルムで、そこに1周15コマの撮影ができるようになっています。
これは1982年にKODAK社が発売したディスクフィルムで、一つの撮影面はだいたい8mm×10mm。つまり、普通の35mmフィルムに比べると撮影面積は1/9程度となりますので、とにかく画質が悪い。
またフィルムがペラペラしてはまずいので、フィルム自体の厚みがけっこうある。そのせいか、光の透過もやや良くない感じです。最大で15コマ以上は写せません。
フィルム自体の値段も高めで、現像料金も高かった・・・などなど、コンパクトという以外はまったくメリットが無い。
出てきたフィルムは、同じ時に撮影した2枚だけ。自分でこのカメラ本体を持っていた記憶は無いので、たぶん誰かに借りて持って行ったのか、あるいはディスクだけもらったのか思い出せません。
発売されてから、10年のたたないうちにカメラは姿を消し、1998年にはフィルムの製造がされなくなったとのことですから、まぁ世界"失敗作"遺産として登録されてもいいかも的なもの。
そういえばKODAKは1992年からフォトCDというのも始めていて、フィルム画像を独自規格のCDに収めるサービスでした。今でもあるようですが、2000年以降は最初からデジタルで撮影する方が圧倒的になったので、フィルムの需要が無くなるのと並行して忘れられた感がありますね。
なんとか、いろいろな手を考えて生き残ろうとするKODAKという会社には敬意を払いますが、やや残念という感じは否めません。