今日は、昭和41年に制定された「建国記念の日」で、初代の天皇だった神武天皇の即位式が行われた日とされます。元々は、明治時代から紀元節として祭日だったのが、占領軍の意向より廃止されています。
日本国がいつ、どうして成り立ったのかは「古事記」、「日本書紀」などの古文書にいろいろ書かれているわけですが、実際のところ、現代文訳ですらちゃんと読んだことがない。
ですから、断片的なところを何となく耳にしている程度で、日本人としてはあまりに無関心との誹りを受けかねないところなんですが、ただこれらの書物は事実をかなりの脚色しているだろうことは間違いない。
何しろ神武天皇の亡くなった時の年齢が137歳だったりするというのでは、もうファンタジーとしか言いようがない。「歴史は勝者が作るもの」なので、勝者たる天皇を神格化して権威づけるためなら、どんどん話を膨らませるのは当然と言えば当然のこと。
歴史学者の方々は、これらの古書、伝承、伝聞から真実のみを抽出することに努力しているわけですが、なかなか推理小説のように名探偵がスパっと解決してくるようなことはありません。
となると、事実としてそのまま受け入れるというのではなく、そういう気持ちで国ができたんだろうという精神論みたいなところだと思うしかありません。
現代語訳はいろいろあるし、ヴィジュアル版という図解したもの、さらにはマンガ版とかので、今までに少しでも理解しやすくしたものは山ほど出ていますから、一度はちゃんと一通りのあらすじを再確認するにはいいかもしれません。
ただ、この手の話は、宗教的・政治的にいろいろと曲解した内容の解説書もかなりあるみたいで、なかなか公平で客観的な解説書を見つけるのが難しそうです。
最近の出版からAmazonのレヴュー評価が高いものとしては、「まんが古事記(講談社、2015)」がありました。ネット通販だと、在庫がある本屋が見つからないので、よく売れているのか、あるいはもともと出版部数がすくないのかわかりません。
憲法改定議論もある昨今ですから、日本の成り立ちを一から考えるスタートとして、多少は興味を持ちたいものだと・・・思ってはいるんですが、なかなか手が出ませんね。