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2020年11月2日月曜日

007 / ドクター・ノォ (1962)

ショーン・コネリーが10月31日に亡くなりました。90才でした(クリント・イーストウッドと同い年!!)が、俳優業は2006年に引退していたので、もうずいぶんと名前を聞いていませんでした。

当然のことながら、ショーン・コネリーと言えばジェームス・ボンド。今でも続いている人気アクション映画シリーズの、初代ボンド役です。本人は、このイメージが定着することが嫌だったのでしょうけど、1962年から1971年までの10年間、6作品でボンドを演じ、007のイメージを作り上げてしまったことは消し去ることはできません。

自分の年齢からすると、その後を継いだロジャー・ムーアの方がリアル・タイムなんですが、何しろ当時はテレビの洋画劇場で繰り返しコネリー・ボンドが放送されていたので、圧倒的に馴染み深い。

1962年のシリーズ第1作となるのが、「Dr.ノー」で、当時の「007は殺しの番号」という邦題が付いていました。時代は東西冷戦の冷真っ只中でしたから、ソビエト連邦(現ロシア)を敵国としたスパイものは妙な現実味がありました。

映画では、ソ連を直接出すわけにはいかないので、スペクターという犯罪組織とイギリス情報部所属のボンドが戦う設定になっていましたが、実際にも西側と東側で実際にもスパイ合戦が火花を散らしていると想像してしまったものです。

アメリカの要請で、ボンドは月面ロケット発射を妨害する不正電波が発せられているジャマイカに向かい、CIAのフィリックス・ライターや現地の美女ハニー・ライダーと協力し、敵の本拠地に潜入しますが、当然一度は捕まることになる。

敵の親分は、犯罪組織スペクターに所属する科学者のノオ博士で、一度はボンドを仲間に引き込もうとしますが、最後はボンドと格闘になり原子炉に突き落とされて絶命しました。と、まぁ、かなりすっ飛んだストーリーですが、それはそれで痛快でした。

ちなみにDr.ノォを演じたのはジョセフ・ワイズマンで、中国人の設定の役ですから、メーキャップで東洋風に変身して、冷酷非情な悪役を見事に演じています。

さて007といえば、美女が出てきてうきうきということなんですが、この第1作から登場するボンド・ガールはウルスラ・アンドレスで、海から上がってくる登場シーンはかっこいい。イギリス紳士たるボンドとの駆け引きは、大人の対応の見本みたいで良かったです。

さすがに後に色々出てくる特殊アイテムはほとんどなく、ボンドの知力と肉体的パワーをメインにしたアクションは、シリーズの基本として十分に発揮されていますので、しっかりおさえておきたいタイトルです。