今年も1年を総括する時期になりました。
2024年、令和6年という年は、いきなり元旦の能登半島地震という自然災害で幕開けとなり、翌2日には羽田空港での飛行機同士の衝突という人災が立て続けに起こり、波乱の幕開けでした。
羽田の事故では、海上保安庁機は死者が出ましたが、日本航空機は乗客・乗員全員が炎上する機体から奇跡的に脱出することができ、世界中が驚きました。個人的には、日本航空機の乗客の中に、うちのクリニックをしばしば利用していただいているご夫妻がいたことを知ってたいへん驚きました。幸いけがはありませんでしたが、喪失したもろもろの手続きなどで半年以上大変だったようです。
日本の政界は自由民主党の「裏金事件」が年越しでくすぶり続けましたが、政治倫理審査会という何も解明されない名目だけの会で幕引きしようとする自民党の態度は国民を愚弄するにもほどがある・・・ということで、秋の衆議院選挙での大敗につながることになりました。
数の論理で強行採決を平然と続けてきた自民党は、ついに野党の意見も無視できない立場になり、初めて与野党が政策協議をちゃんとするような状況になったことは歓迎すべきことです。というか、そもそもそれが当たり前のはずなのに、これまでなされていなかったことに腹立たしい思いを新たにしたところもあります。
3月に戻って、MLBでエンジェルスからドジャースに移籍した大谷翔平選手は、韓国で開幕戦を迎えましたが、それまで二人三脚で大谷選手を支えてきたと思われた通訳の水原一平氏が、大谷選手の財産を流用してギャンブルにつぎ込んでいたことが明るみになったのは驚きでした。
夏になると、一番の目玉はパリで開催されたオリンピック。今回もロシア勢が不参加なので、世界一という称号には多少威張りにくいところはあるかもしれませんが、それでも日本勢は多くのメダルを獲得し大活躍を見せてくれました。どんな時でも、やはりがんばっている日本人というのはいろいろな力を与えてくれるものです。
それにしても今年の夏も暑かった。地球上にはもっと灼熱地獄になっている地域もありましたが、ほんとに日本の夏も高温と集中豪雨が当たり前になってしまいました。こうなると、もう風情も何もあったもんじゃない。日本人らしさを形成する一部にあった四季の移ろいは風前の灯です。
オリンピック後のスポーツ界は、もう大谷選手一色。50本塁打50盗塁と前人未到の偉業を6打数6安打3本塁打10打点2盗塁という、マンガでも書けないような大活躍で達成し、しかもワールドシリーズに出場し優勝を飾るというすごさで締めくくりました。水原事件の影響は微塵も感じさせず、もう脱帽としか言いようがない。
9月終わりに、岸田氏が退任したことによる自由民主党総裁選挙が行われ、石破茂氏が選出されました。そして総理大臣に就任し、よもやの衆議院解散に踏み切りましたが、その結果は自民党惨敗。「裏金」議員の多くが再選されず、やっと国民の怒りが政治に届いたと言えます。
11月には、兵庫県知事選挙で斎藤氏が再選を果たすという、われわれ他県人には直接関係はありませんが、ニュース・メディアでしかわからない立場として何とも不思議な出来事になったと思います。客観的な事実として部下から自殺者を出すようなトップというのが出直し選挙で信任されるというのは不思議でならない。
さらに、SNS戦略に関して追加のスキャンダルもありました。今の世の中が、最低限のファクト・チェックがあるはずのニュース・メディアよりも、真偽の根拠も示されないSNSの発信を信じてしまうという実態が再確認されたように思います。オーストラリアでは16歳以下のSNS使用を禁止する法律が可決しましたが、そのような強権を必要とする状況は日本にもあるのかもしれません。
そして、アメリカ大統領にドナルド・トランプ氏が当選し、4年ぶりの復活を果たしたことは、来年からの世界中の政治・経済に多大な影響がありそうです。少なくとも日本は良い方向に向かうとは考えにくく、不安材料でしかありません。ロシアのウクライナ侵攻も継続していて、イスラエルは周辺諸国と軍事的軋轢を増しているわけで、アメリカ大統領の匙加減でこれらがどう転ぶかわからなくなります。
それにしても、年末になって日産自動車の業績悪化、ホンダとの経営統合の可能性が報道され、自動車産業の再編の可能性が取り沙汰されたのは驚きです。確かに日産の商品力の低下は目に余るのですが、しかしホンダと対等な合併はあり得ないし、日産が吸収されるような形を受け入れるとも思えない。日本の基幹産業の担い手の一角ですから、日本の将来に大きな影響があるかもしれません。
さて、個人的にはどんな1年なのか・・・というと、コロナ禍がおちついて(収束というには早いですが)、人の動きがだいぶ戻りましたが、クリニックの患者数はコロナ禍前ほどには戻っていません。
とは言え、こちらもだんだん年を取ってポンコツ気味になってきていますので、それはそれで丁度良いと思ってしまう・・・のはダメでしょうか。少なくとも、必要な診療機器などを必要に応じて入れ替えしたりできるだけの余力さえ確保できればと思ってしまいます。
過去の総決算を見直すと、よくもまぁそんなに働いていたものだと感心してしまうのですが、実際、日曜日にしっかり休まないと本当にきついと思ってしまう今日この頃です。
今年一番の出来事は、車をハイブリッド車からPHEVに乗り換えたこと。3月からですが、だいたい週に2回自宅で満充電して、ほぼ電気だけで走るという形に慣れてきました。ただし、ガソリンをまったく使わないのもまずいので、たまにわざとハイブリッドで走るようにして、だいたい2か月に1回10Lだけ給油し、ガソリンのインジケーターは1メモリはキープするようにしています。
やはり、モーター走行の反応の良さ、加速性はエンジンの比ではないと感じますし、静粛性も高く満足度は高い。また、高齢ドライバーに足を掛けていますので、最新の安全装備の充実度はものすごく頼りがいがあって助かります。
まぁ、そんなこんなで来年もこういう感じが続くのかなぁと思いますが、それなりによく働いた1年ということで締めくくっておきたいと思います。