2025年4月18日金曜日

勝手にふるえてろ (2017)

綿谷りさの小説が原作。監督・脚本は大九明子。大九は学生劇団経験後、いろいろと職を変えピン芸人になった異色の経歴の持ち主。主演の松岡茉優は、この映画で多数の賞を獲得し飛躍する作品となりました。

26歳、独身、会社の経理で働く江藤良香(松岡茉優)は、中学の同級生の一之宮(北村匠海)、通称一(いち)にずっと片思いで、恋愛経験は無し。絶滅生物が大好きで、アンモナイトの化石を手に入れて喜んでいます。

埠頭で釣りをするおじさんやバスで一緒になるおばさん、駅員さん、コンビニ店員、整体師など、単なる顔なじみに本能に流されない自分の気持ちを話しては満足しているのです。

しかし、良香は思いがけず営業課の霧島(渡辺大知)、通称二(に)に付き合ってほしいと告られます。とりあえず喜んでしまいますが、特に好きでもないことに躊躇するのです。ある日、部屋でボヤ騒ぎを起こしてしまった良香は、人間いつ死ぬかわからないので、一を脳内召喚しているだけじゃなく、中学の同窓会を企画して直接一に会うことを決意します。

良香は同級生の名を騙って同窓会を開き、一と再会することに成功し、さらに少人数での新年会をするとになりました。そこで一から言われたことは・・・・

まぁ、こじらせ系女子のラブコメなんで、得意分野ではありませんからあまり感想とかも無いんですが、屈折した主役を演じた松岡茉優は確かに評価に値する存在と感じました。

松岡ファンであれば、絶対に外せない作品だと思いますが、この監督の面白いのは一番のイケメン・キャストに北村匠海を持ってきたところ。このイケメンは、片思いで妄想膨らむ相手なのですが、現実的な相手となる渡辺大知との対比が際立っています。

はじめは妄想の中で一番なのは一で、現実の二はウザ男なんですが、良香が暴走し始めると一と二の立場が逆転していく描写が絶妙です。

タイトルの意味は・・・最後まで見ればわかります。