2026年1月30日金曜日

B'z LIVE-GYM Pleasure 2013 ENDLESS SUMMER -XXV BEST- (2013)


ロック音楽とはそもそも何だ? と問われて、明快に答えることはかなり難しい。そもそもアメリカの黒人音楽であったブルースを基盤に、50年代に電気ギターを導入したロックン・ロールへ進化して、60年代以降さらに大音量化して反体制的な歌詞を叫ぶみたいなところからロックという言葉で呼ばれるようになったのだと思います。

その流れで、最初のスターは黒人のジミ・ヘンドリックスであったり、イギリスのヤードバーズの歴代ギタリストであった、エリック・クラプトン、ジェフ・ベック、ジミー・ペイジらがあげられます。つまりロック音楽にとってはシャウトするボーカルと、アドリブで聴かせるギターが不可欠な存在となっていきました。

B'zは発足当初からギターの松本孝弘とボーカルの稲葉浩志の二人だけであり、まさにロックに必要不可欠な2つのパートだけに特化したユニットです。まずは一般に受け入れられやすいポップな演奏からスタートし、しだいにハード・ロックに変化していくあたりはいろいろ聴きこんでいくとよくわかります。

ただ、二人がメインに立つことは、逆に必ず二人の見せ場があるわけで、そこにギターいる? とか、そこでシャウトしなくても、というような出過ぎ・やり過ぎの瞬間もあることは否定できないと思います。たぶん、二人はよくわかっていることなんでしょうが、そこが音楽としての新しさを拒んでいるようにも感じます。

ファンであれば、それがB'zなんだと納得して追いかけるわけですが、好きだけど全部揃えるほどの気合が無い自分くらいのファンの場合は、どこかで物足りなさを感じる部分があることも否めません。

例えば、長くサポート・キダリストを務める大賀好修は、自分のバンド「Sensation」で、4枚のアルバムを発表していますが、ボーカルレスのギター・バンドを基本形として、ロックとフュージョンを融合したような新しいサウンドを聴かせてくれます。それをB'zに求めちゃいけないことは理解していますが、二人とも60代になったこれからのB'zが変わっていくのか、ずっと変わらずいくのか興味深いところではあります。

そんなこんなで、ほぼB'zしか聴かない・見ないという1か月間なんですが、最後に紹介したいのは2013年、結成25周年のツアーです。千秋楽の日産スタジアムが映像化されています。これは、あまり話題になっていないように思うのですが、Pleasureツアーですからヒット曲中心のはずなんですが、そもそもスタートの第1曲が新曲のアルバム未収録曲からというのがすごい。バリバリのハード・ロックが心地よい。

その後も、古いヒット曲から新しい曲、何年も演奏してこなかった曲などのセット・リストのバランスが良い。特に他のライブと違う特徴は、珍しくサポート・メンバーにもソロ・バートが用意され、バンドとしてのまとまりが強感じられるところです。

サポートは増田隆宣、シェーン・ガラース、バリー・スパークス、大賀好修という鉄壁のメンバーで、特にフォーク・ソング調の「あいかわらずのぼくら」ではキャンプ・ファイヤーを囲む雰囲気で、それぞれのソロも聴かせてくれたりします。「ぎりぎりCHOP」のイントロでは、大々的に大賀のソロが聴けます。他に珍しいのは、「LOVE PHANTOM」で通常ストリングスでに流される前奏部分をギターの生演奏で聴かせるところがかっこいい。

まぁ、結局どれをとっても、昭和のバンド小僧がノリノリで楽しめるのがB'zの良い所なので、変わらなくても良いと言うのが結論なのかもしれませんね。