2026年1月23日金曜日

B'z SHOWCASE 2020 -5 ERAS 8820- (2020)


2020年初頭から始まったコロナ禍は、多くの音楽家に多大な影響を及ぼしたことは記憶に新しいと思います。予定されていたライブなどは軒並み中止せざるをえなくなり、何かをしたくても自粛、自粛、自粛・・・強烈な閉塞感に襲われたのはB'zも同じでした。

B'zのライブには、アルバム中心のLIVE-GYM、ヒット曲中心のLIVE-GYM Pleasure、そして小劇場での演奏やツアーの前後のシークレット・ライブなどに冠するSHOWCASEがあります。

このSHOWCASEは、2020年秋にZepp Hanedaで行われたライブを収録した物。10月31日から毎週土曜日に5週に渡って配信されました。Zeppは各地にありますが、主として立ち見を中心に2000~3000人を収容する会場です。当然のことながら、このライブは無観客です。

B'zは無観客であることを逆手に取って、ステージで単純に演奏するだけでなく、客席すらもステージのように演出に組み込み、ツアー顔負けの凝りに凝った映像を見せてくれます。しかも、全5回、全77曲というものすごいボリュームで、人気曲はほぼすべて網羅した上に生で聴かれないような珍しい曲まで演奏し、ほとんど「B'z大図鑑」というような内容になっています。

B'zの楽曲は、基本的に450曲くらいあると言われていますから、ここで披露されたのはその1/6程度ということになりますが、それでも90分×5でたっぷりとB'zの32年間を堪能できる内容です。無観客の利点としては、稲葉浩志のボーカルが聞き取りやすく歌詞などが把握しやすい、松本孝弘のギター・テクニックが見やすいといったことがあげられます。

それぞれのセットリストは、だいたい時代ごとに組まれていて、当然同じ曲が重なったりはしません。短期間に、まったく異なる5つのライブを敢行するというのも、かなり凄い話です。毎週、まったく新しいツアーに出るようなもので、さぞかしメンバーはたいへんだったことだろうと思います。

サポート・メンバーは、お馴染みの増田隆宣(キーボード)、大賀好修(ギター)の他に、田中一光(ドラム)、徳永暁人(ベース Day1,2,5)、満園庄太郎(ベース Day3,4)、黒瀬蛙一(ドラム Day3のみ)となっていて、いずれも過去にB'zの作品作りに関係した人々です。

凝った演出のスタジオ・ライブ・・・という言い方も可能ですが、配信の向かう側で見ているファンを強く意識しているのが決定的に違うところ。ただし、返事が来ないコール&レスポンスがちょっと悲しい感じがしてしまいますし、その分ちょっと間延びした時間があることは否定できません。

それでも、あの時期にこれだけのパフォーマンスを残せたことは、やはりB'zの底力みたいなものを見せつけられた感じがします。ちょっと大変ですけど、ファンならずとも全5回すべてを楽しんでもらいたいものだと思います。