スティーブ・マックィーンにとっては、「荒野の七人」以来の西部劇で、単独主演です。監督はヘンリー・ハサウェイ。最初にいっておくと、マックィーンが演じているのは、白人とインディアンの混血の16歳の少年・・・ということになっているのですが、さすがにこれは無理があるキャスティングです。そこんとこだけは我慢しないとしょぅがない。
19世紀末のネバダ州の田舎で、白人の父親とカイオア族のインディアンの母親と一緒に、16歳のマックス・サンドが暮らしていました。ある日、父親の昔の仲間だという3人組が水汲みをしているマックスに家の位置を聞きます。3人組はマックスの馬を蹴散らして去っていきました。マックスが家に戻ると両親は三人組によって惨殺されていました。
マックスは家を焼き払い、ライフル一丁と一等の馬を連れて復讐のため三人組を探す旅に出るのです。最初に見つけた三人組は人違いで、結局ライフルも馬も盗られてしまいました。次にであったのは、拳銃を売って歩くジョナス・コートでした。彼は、人を撃ったことがないマックスに銃の手ほどきをして、文字の読み書きなどを教えるのでした。
コートを別れ、牛追いの仕事をしながらアビリーンの町に来たマックスは、酒場でディーラーをしている三人組の一人、ジェシー・コー(マーティン・ランドー)を発見し倒すことができました。ジェシーの妻から、友人のビル・ボードリー(アーサー・ケネディ)という名前を聞き出します。しかし、ビルは強盗をして沼地の中にある刑務所に収容されていることがわかります。
マックスは、わざと銀行強盗を起こし刑務所に送られます。そこでビルを助けて信用を勝ち取ると、一緒に脱獄するように誘いついに二人目の復讐を成し遂げるのです。さらに何年もたって、最後の標的が駅馬車強盗団のトム・フィッチ(カール・マルデン)であることを知ったマックスは、自らフィッチと名乗り彼の仲間が声をかけてくるのを待ちました。
ついに、フィッチの仲間が接触してきますが、何が目的なのかとリンチにあう。そこをザッカルディ神父に助けられ、しばらく教会で過ごすのです。神父は家族をインディアンに皆殺しにされ、たった一人の生き残りでした。神父はマックスに復讐よりも、生き続けることのほうが勇気が重要なことだと話すのです。
教会を出たマックスは、次の仕事に向けて手下を増やそうとしていたフィッチに近づきます。名前を聞かれたマックスは「ネバダ・スミス」と名乗り、フィッチはジェシーやビルの末路を知っており、マックスが現れることを怖がっていました。そしてついに強盗決行の日になるのです。
原作は小説で、16歳の少年が成人するまでの間に復讐のための旅をする話。主人公が人として成長することを描いているのですが、当時36歳のマックィーンは登場した瞬間から大人で、最初に書いた通り台詞のやり取りに違和感が拭えないのが残念。
主人公は最初のジェシーとの対決でマックスを助けるカイオア族の娘により「やさしさ」を知り、ジェシーの未亡人から「裏切り」を学びます。そして、ビルの対決から「自分のエゴ」により協力した娘を死なせてしまう。そして、最後に神父から「復讐よりも大切なもの」を教えられるという流れは、うまくできていて見ている者の共感を得やすいように思います。
マックィーンの冴えたガン・アクションが見れるというところも楽しみの一つ。人気も出てきて、マックィーンの自信もついてきた現れというところでしょうか。
夏季臨時休診
夏季臨時休診のお知らせ
8月14日(金)~8月19日(水)臨時休診します。
2023年11月11日土曜日
2023年11月10日金曜日
野菜カレー
カレーライスもいろいろな種類がありますが、一般にはビーフ、ポーク、チキンといった肉から出る旨味がそれぞれの特徴になります。
野菜を具材に使うと、どうしてもルーの味が勝ってしまいます。そこでうまく利用したいのが、フォン・ド・ボー(fond de veau)。
最初から作るのでは大変なので、最初にみじん切りにしてよく炒めるところから始めると簡単です(油はオリーブオイルで少な目に)。いわゆる香味野菜と呼ばれるタマネギ、ニンジン、セロリを使います。イタリア料理ではソフリットと呼ばれる、味のベースになるもの。
当然、野菜中心で作るからにはカロリーは減らしたいので、小麦粉はあまり入れたくないので、大根をこまかくみじん切りにしたものも併せて使ってみました。その分カレールーは少な目にして、普通の単独のカレー粉を追加しました。
食べた時の食感として、ゴロっとした野菜はあったほうが良い。ジャガイモはカロリーアップになるので今回は却下。かわりに使ったのが茄子です。そして、彩を考えてほうれん草を最後に追加しています。味の深みを出すために、ニンニクとショウガ(お好みの量)も忘れてはいけません。
香味野菜をうまく利用すれば、肉は入っていなくても十分にコクのある美味しいカレーが作れました。是非、お試しを。
2023年11月9日木曜日
ファミマのおにぎり
コンビニの三巨頭は、セブン・イレブン、ローソン、そしてファミリー・マート。
セブンだけでなくローソンのおにぎりも紹介したからには、ファミマのおにぎりにも触れないのは片手落ちというもの。
とは言っても、ファミマのスタンダードなおにぎりは、まぁ、普通。
ファミマは、どちらかというと変わり種に力を入れている印象があります。例えば、SPAMおにぎりなんていうものは、他のコンビニにはありません。一個でけっこうお腹が満たされる大きなものもあったりします。
最近は見なくなったのですが、一時、焼き鯖のおにぎりは唯一の存在で、けっこうリピートしました。
今は、「具だくさん」シリーズが面白い。
「海老マヨネーズ」は、普通の大きさのむきエビ2個の天ぷらにマヨネーズ・ソースをあえたものが中に入っています。ただ、ほぼマヨネーズで食べている感があるのは残念なところ。
「とり天」は、想像通りの味ですが、確かに大きめの具だくさんの名にふさわしい感じ。どちらも具だくさんにしたため、形が崩れないように米はやや多めかもしれません。
なんにしても、おにぎりは日本人すべてのソウル・フードみたいなものですから、いろいろと楽しみたいものです。
2023年11月8日水曜日
ローソンのおにぎり
ついに、セブン以外のコンビニにも手を伸ばし始めた・・・ということはありません。さすがに、それは風呂敷広げすぎで、こっちもそこまでおにぎりばかりを買い漁りたいとは思いません。
昨今は、おにぎり専門店が話題になってブームの様相を呈していますが、おにぎり屋さんを食べ歩きたいとも思いません。
ただ、今回は一度は取り上げておきたかったおにぎりです。
おそらく、本格的王道おにぎりで、プレミア感のあるおにぎりを最初に出したのはローソンだと思います。間違っていたらごめんなさい。
それが、左の「焼さけハラミ」です。腹側の一番脂の乗ったところがブロックで入っています。これがメチャ美味しくて、初めて食べた時に感動を呼びました。
また、それまでのコンビニおにぎりは、セブンも含めて、いかにも握り切ったギューギュー感があったのですが、これはふっくらとした感触でわずかに甘味を感じる実に美味しいお米を使用していました。
包装は何度が変更されてきましたが、今では「おにぎり屋」とか「金のおにぎり」として定番化しています。同じシリーズの「熟成生たらこ」も絶品です。
この二つだけはセブンもかなわないと断言します。ちなみに、海苔はまいてあります。セブンのプレミアおにぎりは海苔無しです。
どうしても、たまに食べたくなる気持ちを抑えられない逸品だと思います。
2023年11月7日火曜日
自宅居酒屋 #74 じゃがいも炒め 別バージョン
以前にジャガイモ炒めを紹介しましたが、その時はタラコを味付けに使用しました。
今回は、基本は同じなんですが、別バージョンということで、違った味付けを紹介します。
ジャガイモは千切り。太さはお好みで。
早く仕上げたければ細目がおすすめ。玉ねぎも適当にスライスします。
今回の味付けのベースはベーコン。最初にフライパンに細かく切ったものを入れて炒めます。ある程度油が出たところで、少量のバターも追加。
そしてジャガイモと玉ねぎを入れて炒めます。味が物足りなければ、少量の塩を追加しましょう。コショウはたっぷりがおすすめ。
ポイントはバルサミコ酢をかけまわすこと。
味の深みが一気に出ますので、絶対にやってみて欲しい。
ポイントはバルサミコ酢をかけまわすこと。
味の深みが一気に出ますので、絶対にやってみて欲しい。
2023年11月6日月曜日
2023年11月5日日曜日
初おでん
寒くなったら・・・おでん。
こいつも定番です・・・だけど、何か11月になったというのに夏日が続いて寒くないというのが想定外。
うちは、昆布だしに醤油で整えます。鰹節だと関東風と言われていますので、これはたぶん関西風なのかもしれない。
誰も関西人はおらへんやないかい。なんでやねん。よーわからへん。そやけど、うちでは
昔から昆布だしやねん。
・・・というわけで、一般には大根とゆで卵が人気ランキング上位だとは思いますが、自分が好きなのは一に「ちくわぶ」、二に「コンニャク」です。
それにしても、これは作りすぎ。どう見ても多すぎます。ばらばらに入れるものを用意すると、いつもこうなる。
腹八分どころか、腹十四分くらいで苦しいのなんのって・・・
・・・というわけで、一般には大根とゆで卵が人気ランキング上位だとは思いますが、自分が好きなのは一に「ちくわぶ」、二に「コンニャク」です。
それにしても、これは作りすぎ。どう見ても多すぎます。ばらばらに入れるものを用意すると、いつもこうなる。
腹八分どころか、腹十四分くらいで苦しいのなんのって・・・
2023年11月4日土曜日
シンシナティ・キッド (1965)
自信家のギャンブラーを演じた、いかにもスティーブ・マックィーンらしいヒット作。監督はノーマン・ジェイソン、音楽はラロ・シフリン、主題歌はレイ・チャールズが担当しました。
ここで主として行われる賭け事がファイブ・スタッド・ポーカー。5枚の手札で勝負しますが、最初に配られる2枚のうち1枚は表向きで勝負に参加する全員が知ることができます。ここから表向きに1枚づつ配られるごとに、降りるか続けるか決めることができます。
前のプレイヤーと同額のチップを支払う時は「コール」と宣言し、ゲームの継続の意思を表します。降りる場合は「フォールド」、掛け金を釣り上げて継続する場合は「レイズ」と言います。
戦前のニューオリンズの町で、シンシナティ・キッドと呼ばれるエリック・ストーナー(スティーブ・マックィーン)はポーカーの名手として知られ、自身もこの世界でトップを取ることを夢見ていました。ポーカーの世界の長老はシューター(カール・マルデン)で、彼の遊び好きの愛人のメルバ(アン・マーグレット)は、ストーナーの恋人、クリスチャン(チューズデイ。ウェルド)を連れ歩いていました。
ポーカーの世界の頂点に君臨するランシー・ハワード(エドワード・G・ロビンソン)が町にやって来て、有力者のスレイド(リップ・トーン)はランシーにポロ負けします。ストーナーはシューターにランシーとの勝負の場を設けてくれるように頼み込みますが、トップになることだけに熱くなるストーナーに不安になるクリスチャンは実家に帰ってしまいます。
スレイドは貸のあるシューターにランシーとストーナーの勝負で、八百長でストーナーに勝たせるように迫ります。日程が決まって気持ちが落ち着かないストーナーはクリスチャンの実家を訪ね、ぎこちなかったクリスチャンの両親ともトランプを通して打ち解けます。
いよいよ勝負が始まり緊迫した心理戦が続き、他のメンバーは次々に脱落していきます。ストーナーとランシーの一騎打ちになって、勝敗は翌日に持ち越されます。ストーナーは、配られる手札が自分に有利なことに気が付きディーラーをするシューターを問い詰め、余計なことをしなくても俺は勝つと言うのです。
仮眠をとるストーナーのもとにメルバが誘惑しに来ますが、心配して戻ってきたクリスチャンと鉢合わせしてしまい、彼女は再び出て行ってしまいました。ストーナーのつきも無くなり、最後に全額を賭けた勝負を落としたストーナーは、逃げるように会場を後にするのでした。しかし、外ではクリスチャンがストーナーを待っていました。
というわけで、一応メデタシメデタシという終わり方。ライバルのポール・ニューマンが「ハスラー」をヒットさせた後ですから、製作サイドも当時の観客も意識したことは間違いない。ギャンブラーの真剣勝負を真っ向から取り上げて、配られた手札のツキだけでなく、記憶力や勝負所での精神的力が強さに関係していることを示しててくれました。
何となくギャンブルと言うと裏社会の楽しみのように思えてしまいますが、ポーカーそのものはここでは表も裏も無く、また上下も関係無く一つの仕事として成立していたのは時代というものなのかもしれません。
ここでのマックィーンは自惚れ屋の勝負師ですが、トランプの分析力がありそれなりに押す所と引く所をわきまえた冷静な勝負をしています。そういう紳士的な態度が、女によって揺さぶられるところがドラマとして面白い。
ポール・ニューマンは最後は勝者になりましたが、マックィーンは敗北します。どんなに優れた才能でも、さらにその上を行く者がいることを示しました。しかし、マックィーンは最後に幸運の女神を再び手に入れることができたということで、うまく映画は着地したように思います。
ここで主として行われる賭け事がファイブ・スタッド・ポーカー。5枚の手札で勝負しますが、最初に配られる2枚のうち1枚は表向きで勝負に参加する全員が知ることができます。ここから表向きに1枚づつ配られるごとに、降りるか続けるか決めることができます。
前のプレイヤーと同額のチップを支払う時は「コール」と宣言し、ゲームの継続の意思を表します。降りる場合は「フォールド」、掛け金を釣り上げて継続する場合は「レイズ」と言います。
戦前のニューオリンズの町で、シンシナティ・キッドと呼ばれるエリック・ストーナー(スティーブ・マックィーン)はポーカーの名手として知られ、自身もこの世界でトップを取ることを夢見ていました。ポーカーの世界の長老はシューター(カール・マルデン)で、彼の遊び好きの愛人のメルバ(アン・マーグレット)は、ストーナーの恋人、クリスチャン(チューズデイ。ウェルド)を連れ歩いていました。
ポーカーの世界の頂点に君臨するランシー・ハワード(エドワード・G・ロビンソン)が町にやって来て、有力者のスレイド(リップ・トーン)はランシーにポロ負けします。ストーナーはシューターにランシーとの勝負の場を設けてくれるように頼み込みますが、トップになることだけに熱くなるストーナーに不安になるクリスチャンは実家に帰ってしまいます。
スレイドは貸のあるシューターにランシーとストーナーの勝負で、八百長でストーナーに勝たせるように迫ります。日程が決まって気持ちが落ち着かないストーナーはクリスチャンの実家を訪ね、ぎこちなかったクリスチャンの両親ともトランプを通して打ち解けます。
いよいよ勝負が始まり緊迫した心理戦が続き、他のメンバーは次々に脱落していきます。ストーナーとランシーの一騎打ちになって、勝敗は翌日に持ち越されます。ストーナーは、配られる手札が自分に有利なことに気が付きディーラーをするシューターを問い詰め、余計なことをしなくても俺は勝つと言うのです。
仮眠をとるストーナーのもとにメルバが誘惑しに来ますが、心配して戻ってきたクリスチャンと鉢合わせしてしまい、彼女は再び出て行ってしまいました。ストーナーのつきも無くなり、最後に全額を賭けた勝負を落としたストーナーは、逃げるように会場を後にするのでした。しかし、外ではクリスチャンがストーナーを待っていました。
というわけで、一応メデタシメデタシという終わり方。ライバルのポール・ニューマンが「ハスラー」をヒットさせた後ですから、製作サイドも当時の観客も意識したことは間違いない。ギャンブラーの真剣勝負を真っ向から取り上げて、配られた手札のツキだけでなく、記憶力や勝負所での精神的力が強さに関係していることを示しててくれました。
何となくギャンブルと言うと裏社会の楽しみのように思えてしまいますが、ポーカーそのものはここでは表も裏も無く、また上下も関係無く一つの仕事として成立していたのは時代というものなのかもしれません。
ここでのマックィーンは自惚れ屋の勝負師ですが、トランプの分析力がありそれなりに押す所と引く所をわきまえた冷静な勝負をしています。そういう紳士的な態度が、女によって揺さぶられるところがドラマとして面白い。
ポール・ニューマンは最後は勝者になりましたが、マックィーンは敗北します。どんなに優れた才能でも、さらにその上を行く者がいることを示しました。しかし、マックィーンは最後に幸運の女神を再び手に入れることができたということで、うまく映画は着地したように思います。
2023年11月3日金曜日
マンハッタン物語 (1963)
「大脱走」と同じ年公開された、スティーブ・マックィーンとナタリー・ウッドによる恋愛ドラマ。監督は「アラバマ物語」のロバート・マリガン。原題は「Love with the Proper Stranger (まったく知らない人との恋)」で、おそらく邦題は「アラバマ物語」のヒットを受けて考えられたのかもしれません。それにしても、アクション俳優というイメージのマックィーンからすると異色作と言えそうです。
ニューヨークで、しがないバンジョー奏者として暮らすロッキー(スティーブ・マックィーン)は、仕事が無いわりには女たらしで、ショーガールのバービー(エディ・アダムス)と同棲中。ある日、音楽家協会に仕事をもらいに行くと、数か月前に一度きりナンパしたアンジー(ナタリー・ウッド)に声をかけられます。アンジーは「妊娠したの。あなたを巻き込むつもりはないけど、堕ろすために医者を探してほしい」と言い出すのです。
アンジーはデパートの9時5時の仕事を終えると、毎度店の前で待っている3人の兄たちがわずわらしい。狭いアパートに戻ると自分の部屋もなく、小うるさい母親がいる生活に息苦しさを感じる毎日でした。いろいろなストレスに抵抗する気持ちから、魔が差してロッキーとの関係を持ったのです。
ロッキーはアンジーを連れて医者探しを始めます。結婚は人生の墓場だと思っているロッキーと愛のある皆から祝福される結婚を望むアンジーは、なかなか意見が折り合わない。やっと見つけた女医は怪しげで、ロッキーはアンジーをアパートに連れ帰ります。ロッキーはアンジーの兄にすべてを話し(殴られますが)、責任を取ってアンジーと結婚すると言い出します。しかし、アンジーは結婚は罰ではないと断るのでした。
しかし、二人は次第にお互いを必要としていることに気が付きます。しばらくして、デパートの仕事を終えたアンジーは、店の前で「BETTER WED THAN DEAD (死ぬより結婚が良い)」書いたプラカードをかざしてバンジョーを引くロッキーを見つけるのでした。
一見、ロマンス・コメディの体裁をとっていますが、結婚に対する人生観を突き詰めるかなりシリアスな内容の映画です。今だったらあまり驚くこともありませんが、昭和38年の日本だと、一夜の火遊び、ましてやそれで妊娠、その挙句のできちゃった婚などは、到底受け入れることはできなかったろうと思います。
妊娠を契機に逆の順番に愛情を作っていくという、変わり種の恋愛映画はアメリカでも注目されました。主人公たちの社会の底辺に近い生活環境も、映画の主題の一分となっているように思います。
人気絶頂だったナタリー・ウッドと、人気急上昇中のマックィーンの共演も話題性が高かったことと思います。しかし、ウッドの適役感に対して、残念ながらマックィーンがお気楽な売れない音楽家には到底見えないのが難点。正直に言うと、ミス・キャストと思いました。
また、台詞が多くて、始終誰かががなり立てているようなところが、映画というより舞台劇のような雰囲気になってしまい、台詞なしで二人が仲直りするラストシーンだけが映画的で印象に残ります。
ニューヨークで、しがないバンジョー奏者として暮らすロッキー(スティーブ・マックィーン)は、仕事が無いわりには女たらしで、ショーガールのバービー(エディ・アダムス)と同棲中。ある日、音楽家協会に仕事をもらいに行くと、数か月前に一度きりナンパしたアンジー(ナタリー・ウッド)に声をかけられます。アンジーは「妊娠したの。あなたを巻き込むつもりはないけど、堕ろすために医者を探してほしい」と言い出すのです。
アンジーはデパートの9時5時の仕事を終えると、毎度店の前で待っている3人の兄たちがわずわらしい。狭いアパートに戻ると自分の部屋もなく、小うるさい母親がいる生活に息苦しさを感じる毎日でした。いろいろなストレスに抵抗する気持ちから、魔が差してロッキーとの関係を持ったのです。
ロッキーはアンジーを連れて医者探しを始めます。結婚は人生の墓場だと思っているロッキーと愛のある皆から祝福される結婚を望むアンジーは、なかなか意見が折り合わない。やっと見つけた女医は怪しげで、ロッキーはアンジーをアパートに連れ帰ります。ロッキーはアンジーの兄にすべてを話し(殴られますが)、責任を取ってアンジーと結婚すると言い出します。しかし、アンジーは結婚は罰ではないと断るのでした。
しかし、二人は次第にお互いを必要としていることに気が付きます。しばらくして、デパートの仕事を終えたアンジーは、店の前で「BETTER WED THAN DEAD (死ぬより結婚が良い)」書いたプラカードをかざしてバンジョーを引くロッキーを見つけるのでした。
一見、ロマンス・コメディの体裁をとっていますが、結婚に対する人生観を突き詰めるかなりシリアスな内容の映画です。今だったらあまり驚くこともありませんが、昭和38年の日本だと、一夜の火遊び、ましてやそれで妊娠、その挙句のできちゃった婚などは、到底受け入れることはできなかったろうと思います。
妊娠を契機に逆の順番に愛情を作っていくという、変わり種の恋愛映画はアメリカでも注目されました。主人公たちの社会の底辺に近い生活環境も、映画の主題の一分となっているように思います。
人気絶頂だったナタリー・ウッドと、人気急上昇中のマックィーンの共演も話題性が高かったことと思います。しかし、ウッドの適役感に対して、残念ながらマックィーンがお気楽な売れない音楽家には到底見えないのが難点。正直に言うと、ミス・キャストと思いました。
また、台詞が多くて、始終誰かががなり立てているようなところが、映画というより舞台劇のような雰囲気になってしまい、台詞なしで二人が仲直りするラストシーンだけが映画的で印象に残ります。
2023年11月2日木曜日
大脱走 (1963)
監督ジョン・スタージェス、音楽エルマー・バーンスタインの「荒野の七人」コンビが、スティーブ・マックィーンを主役に迎え、ここでもオール・スター・キャストで異色の戦争映画を大ヒットさせました。原作は1943年に撃墜されドイツ軍捕虜になったポール・ブリックヒルが、収容所での脱走計画を回想した実話。
スタラグルフト捕虜収容所は、フォン・ルーゲル所長(ハンネス・メッセマー)の元、厳しい監視下に脱走常習者を集めていました。鉄条網の前は広々として多くのドイツ兵が監視し、その向こうの森までは100mほどもあります。
新たに送られた来た捕虜は、所長との連絡係を任されるラムゼイ大佐(ジェームズ・ドナルド)、ヘンドリー(ジェームズ・ガーナー)、ダニー(チャールズ・ブロンソン)、セジウィック(ジェームズ・コバーン)、アシュレー=ピット(デヴィッド・マッカラム)らがいました。初日から脱走を企てますがことごとく失敗し、ヒルツ(スティーブ・マックイーン)とアイブス(アンガス・レニー)は独房行になってしまいます。
そこに多くの脱走を指揮してきたバートレット(リチャード・アッテンボロー)が送られてきて、ラムゼイに大規模脱走によりドイツ軍の後方攪乱を起こすと語ります。すぐさま計画に取り掛かり、森まで長いトンネルを掘ることにします。
ヘンドリーが収容所内で様々な必要なものを調達し、ブライス(ドナルド・プレザンス)は脱走後に必要な身分証明書などの偽造を担当します。独房から出てきたヒルツとアイブスは、さっそく独自に脱走を試みますが、あえなく再び独房行となってしまいます。
その間にトンネル計画は着々と進んでいましたが、脱走後の周辺の地理が不明のままだったため、バートレットは独房から出てきたヒルツに再び脱走した暁にはそれを調べて捕まって戻ってくるように頼みます。精神的にまいっていたアイブスが発作的に鉄条網に飛びつき射殺されたため、ヒルツはバートレットの頼みを引き受けるのでした。そして、ついに脱走の日がやってきます。
映画では原作の史実を改変してあるのは当然で、主要人物のいろいろな葛藤なども的確に織り交ぜてドラマ性を高めています。様々な偶発的な出来事により予定よりも少ない76名が脱走しますが、それでも収容所のメンツは丸つぶれでした。脱走後、あちこちに散らばった者たちのうち50名はゲシュタポにより銃殺され、成功者はわずかに3名だけでした。このあたりは原作に比較的忠実な結果です。ラストでは、再び収容所に戻ったヒルツが、得意の独房に入ったところで終わります。
いわゆる戦闘シーンはありませんが、戦争の裏側を描いた傑作として後世に残る名作であることは間違いない。前半の地道なトンネル堀りの中では、マックィーンの単独行動が良いアクセントになっています。脱走した後は、動きがある各自の逃避行がダイナミックに描かれるので、3時間ほどの長丁場でも飽きさせません。
どの人物に共感しても良い作りになっていて、場合によってはドイツ側の比較的人道主義的な所長の気持ちに寄り添って見ることもできます。連合国軍としていろいろな国から集まった捕虜たちですが、一つの目的のために一致団結し、どんな苦難もあきらめずに前に進もうとすることを称える映画です。
スタラグルフト捕虜収容所は、フォン・ルーゲル所長(ハンネス・メッセマー)の元、厳しい監視下に脱走常習者を集めていました。鉄条網の前は広々として多くのドイツ兵が監視し、その向こうの森までは100mほどもあります。
新たに送られた来た捕虜は、所長との連絡係を任されるラムゼイ大佐(ジェームズ・ドナルド)、ヘンドリー(ジェームズ・ガーナー)、ダニー(チャールズ・ブロンソン)、セジウィック(ジェームズ・コバーン)、アシュレー=ピット(デヴィッド・マッカラム)らがいました。初日から脱走を企てますがことごとく失敗し、ヒルツ(スティーブ・マックイーン)とアイブス(アンガス・レニー)は独房行になってしまいます。
そこに多くの脱走を指揮してきたバートレット(リチャード・アッテンボロー)が送られてきて、ラムゼイに大規模脱走によりドイツ軍の後方攪乱を起こすと語ります。すぐさま計画に取り掛かり、森まで長いトンネルを掘ることにします。
ヘンドリーが収容所内で様々な必要なものを調達し、ブライス(ドナルド・プレザンス)は脱走後に必要な身分証明書などの偽造を担当します。独房から出てきたヒルツとアイブスは、さっそく独自に脱走を試みますが、あえなく再び独房行となってしまいます。
その間にトンネル計画は着々と進んでいましたが、脱走後の周辺の地理が不明のままだったため、バートレットは独房から出てきたヒルツに再び脱走した暁にはそれを調べて捕まって戻ってくるように頼みます。精神的にまいっていたアイブスが発作的に鉄条網に飛びつき射殺されたため、ヒルツはバートレットの頼みを引き受けるのでした。そして、ついに脱走の日がやってきます。
映画では原作の史実を改変してあるのは当然で、主要人物のいろいろな葛藤なども的確に織り交ぜてドラマ性を高めています。様々な偶発的な出来事により予定よりも少ない76名が脱走しますが、それでも収容所のメンツは丸つぶれでした。脱走後、あちこちに散らばった者たちのうち50名はゲシュタポにより銃殺され、成功者はわずかに3名だけでした。このあたりは原作に比較的忠実な結果です。ラストでは、再び収容所に戻ったヒルツが、得意の独房に入ったところで終わります。
いわゆる戦闘シーンはありませんが、戦争の裏側を描いた傑作として後世に残る名作であることは間違いない。前半の地道なトンネル堀りの中では、マックィーンの単独行動が良いアクセントになっています。脱走した後は、動きがある各自の逃避行がダイナミックに描かれるので、3時間ほどの長丁場でも飽きさせません。
どの人物に共感しても良い作りになっていて、場合によってはドイツ側の比較的人道主義的な所長の気持ちに寄り添って見ることもできます。連合国軍としていろいろな国から集まった捕虜たちですが、一つの目的のために一致団結し、どんな苦難もあきらめずに前に進もうとすることを称える映画です。
2023年11月1日水曜日
荒野の七人 (1960)
70~80年代に青春時代をすごした自分たちにとっては、当時の映画は、基本新作を劇場で見るか、あるいはテレビで旧作を楽しむ(ほぼ毎日各局でゴールデンに番組がありました)しかありませんでした。やっとビデオテープが普及し始めた頃で、まだまだハードもソフトも簡単に手が出せる値段ではありません。90年代になるとレーザーディスクを経てDVDが登場し、2000年以降は映画は簡単に繰り返し楽しめるメディアとなりました。このディスク時代の映画は、比較的簡単に今でも手に入れやすい。
そういう意味では、メディアが無かった時代の人気スター俳優の作品は、今でも活躍しているクリント・イーストウッドのような例を除いて、ほとんど忘れ去られようとしている印象がありとても残念。入手したくてもDVD化されていなかったり、ましてやBlurayが無いことは珍しくありません。シリーズ化されて今でも人気があるものやごく少数の名作DVDはあっても、けっこうプレミア価格になっていたりします。
例えば、スティープ・マックィーンと言えば、60~70年代のアメリカのトップ・スターの一人。今どきは「それでも夜は明ける」の監督と思われていますがもちろん別人。あれだけ人気だったスティープ・マックィーンの出演作も、けっこうコレクションするのは大変です。
スティープ・マックィーンは、1930年生まれ、1958年のテレビの「拳銃無宿」でブレイク。アクション・スターとして地位を確立し、多くのヒット作に出演。しかし、悪性の胸膜中皮腫により、わずか50歳で1980年に亡くなりました。
映画では1960年に出演したこの映画は、マックィーンの名を世界中に知らしめたもので、多くのスター俳優が共演していること、特に日本ではこの映画が黒澤明の名作「七人の侍」のリメイクであったことから、ことさら話題になりました。
舞台は国境に近いメキシコの貧しい町。人々は収穫の頃に毎年やって来る盗賊カルベラ(イーライ・ウォラック)に、作物を奪われ苦しんでいました。ミゲルは勇敢なガンマンであるクリス(ユル・ブリンナー)に戦い方を教えて欲しいと申し出ますが、クリスはガンマンを雇ったほうが早いと話します。
クリスはヴィン(スティーブ・マックィーン)、チコ(ホルスト・ブッフホルツ)、オライリー(チャールズ・ブロンソン)、ブリット(ジェームズ・コバーン)、ハリー(ブラッド・デクスター)、リー(ロバート・ヴォーン)を仲間に引き入れます。そしてカルベラとの決戦が始まるのでした。
「七人の侍」の東宝が許可したリメイクとは言っても、監督の黒澤明、共同脚本の橋本忍、小国英雄には話が通っておらず、黒澤の東宝に対する不信感の引き金になったことは有名な話。その後、東宝は「用心棒」のリメイク(クリント・イーストウッド主演)も黒澤に全く相談することはありませんでした。
監督は西部劇や戦争物などの多くの名作アクション映画を生み出したジョン・スタージェスで、音楽は巨匠エルマー・バーンスタインが作曲したテーマは大ヒットしました。元が文句なしの名作ですが、西部劇としての換骨堕胎は大変うまく、基本的な流れは同じでも別の作品として十二分に楽しめます。
そういう意味では、メディアが無かった時代の人気スター俳優の作品は、今でも活躍しているクリント・イーストウッドのような例を除いて、ほとんど忘れ去られようとしている印象がありとても残念。入手したくてもDVD化されていなかったり、ましてやBlurayが無いことは珍しくありません。シリーズ化されて今でも人気があるものやごく少数の名作DVDはあっても、けっこうプレミア価格になっていたりします。
例えば、スティープ・マックィーンと言えば、60~70年代のアメリカのトップ・スターの一人。今どきは「それでも夜は明ける」の監督と思われていますがもちろん別人。あれだけ人気だったスティープ・マックィーンの出演作も、けっこうコレクションするのは大変です。
スティープ・マックィーンは、1930年生まれ、1958年のテレビの「拳銃無宿」でブレイク。アクション・スターとして地位を確立し、多くのヒット作に出演。しかし、悪性の胸膜中皮腫により、わずか50歳で1980年に亡くなりました。
映画では1960年に出演したこの映画は、マックィーンの名を世界中に知らしめたもので、多くのスター俳優が共演していること、特に日本ではこの映画が黒澤明の名作「七人の侍」のリメイクであったことから、ことさら話題になりました。
舞台は国境に近いメキシコの貧しい町。人々は収穫の頃に毎年やって来る盗賊カルベラ(イーライ・ウォラック)に、作物を奪われ苦しんでいました。ミゲルは勇敢なガンマンであるクリス(ユル・ブリンナー)に戦い方を教えて欲しいと申し出ますが、クリスはガンマンを雇ったほうが早いと話します。
クリスはヴィン(スティーブ・マックィーン)、チコ(ホルスト・ブッフホルツ)、オライリー(チャールズ・ブロンソン)、ブリット(ジェームズ・コバーン)、ハリー(ブラッド・デクスター)、リー(ロバート・ヴォーン)を仲間に引き入れます。そしてカルベラとの決戦が始まるのでした。
「七人の侍」の東宝が許可したリメイクとは言っても、監督の黒澤明、共同脚本の橋本忍、小国英雄には話が通っておらず、黒澤の東宝に対する不信感の引き金になったことは有名な話。その後、東宝は「用心棒」のリメイク(クリント・イーストウッド主演)も黒澤に全く相談することはありませんでした。
監督は西部劇や戦争物などの多くの名作アクション映画を生み出したジョン・スタージェスで、音楽は巨匠エルマー・バーンスタインが作曲したテーマは大ヒットしました。元が文句なしの名作ですが、西部劇としての換骨堕胎は大変うまく、基本的な流れは同じでも別の作品として十二分に楽しめます。
2023年10月31日火曜日
ハロウィン (1978)
キリスト教カトリックの暦に諸聖人の日(All Saints' Day)というのがあって、毎年11月1日をすべての聖人を記念し、古くは万聖節とも称されていました。神聖なもの、あるいは不思議な力持つものをhallows、そしてすべての聖人はAll Hallowsとも呼ばれました。近世になって11月1日の前日、つまり10月31日の夜を「All Hallows' evening」として楽しむ民間行事として定着したと言われています。
これがしだいに短くなってHalloweenとなったわけで、ジャック・オー・ランタン(お化けカボチャ)と呼ばれる、黄色カボチャを顔のようにくりぬいて、中にロウソクを立てたものがシンボルとされました。日本では80年代以降に商業的な利用で知られるようになり、90年代の東京ディズニーランドでのイベントにより定着したと言われています。
1974年に監督デヴューしたジョン・カーペンターは、監督のみならず脚本、音楽、製作までマルチにこなす鬼才として知られ、「ハロウィン」は低予算ながら大ヒットとなり、シリーズとして何度も取り上げられるようになりました。
1963年のハロウィンの夜、閑静な住宅が並ぶハドンフィールドの街。6歳のマイケル・マイヤーズは、姉を刺し殺し、精神病院に収容されました。それから15年後、マイケルの主治医であるサミュエル・ルーミス(ドナルド・ブレザンス)は、裁判所にマイケルを出頭させるため病院を訪問しますが、マイケルはルーミスの車を奪って逃走してしまいます。
ハロウィンの日、ハドンフィールドの高校生、ローリー・ストロード(ジェイミー・リー・カーティス)は、ずっと白塗りの仮面をつけた何者かに後をつけられていることに気が付きます。ハドンフィールドに到着したルーミスは、保安官にマイケルが危険な人物であることを説明し、今では空き家となっているマイヤーズ邸を捜索し彼が戻っていることを確信します。
ローリーの家の向かいに住むアニーは、妹のリンジーをローリーに預けパーティーの準備のため車に乗り込んだところを絞殺されてしまうのでした。さらに友人のリンダとボブがアニーの家にやってきて、二人ともマイケルの餌食になってしまうのでした。不審な気配にローリーはアニーの家に向かうのです。
後年のサイコキラー・キャラクターの先駆けともいえるブギーマン、マイケルの登場は画期的ですが、いわゆる血が飛び散る殺しの場面、いわゆるスプラッター的な描写はありません。カーペンターは、効果的な場面転換、主観描写などの演出と、自ら作った繰り返される不気味なテーマ曲などよって、心理的恐怖を盛り上げていきます。
ルーミスは「マイケルには何も無い」と言いますが、それは殺す動機も罪悪感も何もないということ。さらに倒されても倒されても襲ってくる終わりの見えない恐怖の連続が、しだいに見ている者も主人公と同化していく様は、今では当たり前ですが、映画が観客にショックを与えるための教科書のような作りと言えます。
カーペンターが尊敬するハワード・ホークス監督の「遊星からの物体X」(後にカーペンター自らリメイク)が、映画の中のテレビで放送されていて、台詞がこのストーリーにも効果的にリンクしているところは興味深い。「悲鳴の女王」とも呼ばれるジェイミー・リー・カーティスは、これがデヴュー作ですが、早くもその片鱗を見せてくれました。
もっとも、この手の映画はあまり好みではないので、ハロウィンという時節柄とジョン・カーペンター監督作ということが無ければ、進んで見ることはありません。
これがしだいに短くなってHalloweenとなったわけで、ジャック・オー・ランタン(お化けカボチャ)と呼ばれる、黄色カボチャを顔のようにくりぬいて、中にロウソクを立てたものがシンボルとされました。日本では80年代以降に商業的な利用で知られるようになり、90年代の東京ディズニーランドでのイベントにより定着したと言われています。
1974年に監督デヴューしたジョン・カーペンターは、監督のみならず脚本、音楽、製作までマルチにこなす鬼才として知られ、「ハロウィン」は低予算ながら大ヒットとなり、シリーズとして何度も取り上げられるようになりました。
1963年のハロウィンの夜、閑静な住宅が並ぶハドンフィールドの街。6歳のマイケル・マイヤーズは、姉を刺し殺し、精神病院に収容されました。それから15年後、マイケルの主治医であるサミュエル・ルーミス(ドナルド・ブレザンス)は、裁判所にマイケルを出頭させるため病院を訪問しますが、マイケルはルーミスの車を奪って逃走してしまいます。
ハロウィンの日、ハドンフィールドの高校生、ローリー・ストロード(ジェイミー・リー・カーティス)は、ずっと白塗りの仮面をつけた何者かに後をつけられていることに気が付きます。ハドンフィールドに到着したルーミスは、保安官にマイケルが危険な人物であることを説明し、今では空き家となっているマイヤーズ邸を捜索し彼が戻っていることを確信します。
ローリーの家の向かいに住むアニーは、妹のリンジーをローリーに預けパーティーの準備のため車に乗り込んだところを絞殺されてしまうのでした。さらに友人のリンダとボブがアニーの家にやってきて、二人ともマイケルの餌食になってしまうのでした。不審な気配にローリーはアニーの家に向かうのです。
後年のサイコキラー・キャラクターの先駆けともいえるブギーマン、マイケルの登場は画期的ですが、いわゆる血が飛び散る殺しの場面、いわゆるスプラッター的な描写はありません。カーペンターは、効果的な場面転換、主観描写などの演出と、自ら作った繰り返される不気味なテーマ曲などよって、心理的恐怖を盛り上げていきます。
ルーミスは「マイケルには何も無い」と言いますが、それは殺す動機も罪悪感も何もないということ。さらに倒されても倒されても襲ってくる終わりの見えない恐怖の連続が、しだいに見ている者も主人公と同化していく様は、今では当たり前ですが、映画が観客にショックを与えるための教科書のような作りと言えます。
カーペンターが尊敬するハワード・ホークス監督の「遊星からの物体X」(後にカーペンター自らリメイク)が、映画の中のテレビで放送されていて、台詞がこのストーリーにも効果的にリンクしているところは興味深い。「悲鳴の女王」とも呼ばれるジェイミー・リー・カーティスは、これがデヴュー作ですが、早くもその片鱗を見せてくれました。
もっとも、この手の映画はあまり好みではないので、ハロウィンという時節柄とジョン・カーペンター監督作ということが無ければ、進んで見ることはありません。
2023年10月30日月曜日
ラーメン魁力屋 @ 市ヶ尾
おなじみのラーメン。
魁力屋では餃子祭りを開催中なので、行っちゃいました。たまにやるイベントで、ラーメンを一つ頼めば、餃子(5個)が260円から130円の半額になり、何皿でもOKというからうれしい。
と言っても、餃子だけいっぱい食べれるわけではなく、ここは大人の対応で1皿だけにしましたけど。
今回のラーメンは「全部のせ」です。
濃厚鶏ガラのスープに背脂がのった、実に美味しいスープが特徴。これに細いストレート麺が絡んで、大好きなやつです。
いろいろなトッピングが全部のっているわけですが、チャーシューが薄いけど飽きるほどです。もう少し厚めにして枚数を減らしてもらいたい感じはありますけどね。
2023年10月29日日曜日
カイジ ファイナル・ゲーム (2020)
ついに「アイツが帰ってくる」のキャッチフレーズで、9年ぶりのシリーズ第3弾です。監督は今回も佐藤東弥、主演も藤原竜也は変わりません。今回は原作者福本伸行が脚本に参加、映画だけのオリジナル・ストーリーとなっています。
今回は伊藤開示(藤原竜也)は、地上からスタート。とは言っても、東京オリンピック後、極度の不景気により、日本中が疲弊し経済的な困窮者ばかりの日本という状況で、カイジも細々と仕事をするのが精一杯の毎日で、相変わらずクズ生活を送っています。
その頃、日本政府は次官の高倉浩介(福士蒼汰)の主導で、銀行を封鎖して国民の預金をすべて国の借金の返済に充てようとしていて。帝愛グループの黒崎(吉田鋼太郎)も一枚絡んでいました。
「バベルの塔」ゲームという、8mの高さの立てられた棒の先端にある情報をゲットしたカイジは、同じくゲームを勝ち抜いた桐野加奈子(関水渚)と共に、実業家の東郷(伊武雅刀)から政府の預金凍結を防ぐための資金の調達を託されます。必要な額は一千億円で、統合が出せるのは五百億。カイジたちは、帝愛が地下に建設した賭博場で、残りの五百億円を手に入れることになります。
帝愛ランドで行われる「最後の審判」ゲームが始まります。巨大な秤に乗るのは、黒崎と東郷でした。用意した金塊の重さが勝負を決めるのですが、黒崎は東郷が用意した作戦をことごとく潰し有利にゲームを進めます。これは東郷の秘書の廣瀬湊(新田真剣佑)が商法を流していたためで、彼は東郷が捨てた愛人の息子だったのです。
カイジは事前に展開を予想し、いろいろと仲間を増やし命を懸けたバンジーで不足分を調達します。しかし、高倉はゲームの結果を待たずに預金封鎖を強行するのです。が、これも東郷の予想通りで、真の目的は凍結後に発行される新札のすり替えでした。ついにカイジは高倉とのジャンケン直接対決に挑むのでした。
シリーズ最終作とされる本作は、敵は帝愛というのは見かけだけで、本当の敵は日本政府という、なかなか大掛かりなストーリー。もっとも、バカげていて嘘っぽいを通り越して、もうほとんどカイジの頭脳ゲームを楽しむための舞台の一つにすぎません。そして、当然クズはクズで終わるのも潔い。
シリーズでかつて活躍した遠藤凛子(天海祐希)や坂崎孝太郎(生瀬勝久)、地下建設現場班長(松尾スズキ)も再登場するのもお楽しみの一つで、高倉の部下に山崎育三郎も登場します。徹底的に勝者=金持ち、敗者=クズの境遇の中で、敗者が勝者に一泡吹かせる展開が売りのシリーズですが、さすがに食傷気味になってきたので、これで終わりは妥当なところという感じです。
今回は伊藤開示(藤原竜也)は、地上からスタート。とは言っても、東京オリンピック後、極度の不景気により、日本中が疲弊し経済的な困窮者ばかりの日本という状況で、カイジも細々と仕事をするのが精一杯の毎日で、相変わらずクズ生活を送っています。
その頃、日本政府は次官の高倉浩介(福士蒼汰)の主導で、銀行を封鎖して国民の預金をすべて国の借金の返済に充てようとしていて。帝愛グループの黒崎(吉田鋼太郎)も一枚絡んでいました。
「バベルの塔」ゲームという、8mの高さの立てられた棒の先端にある情報をゲットしたカイジは、同じくゲームを勝ち抜いた桐野加奈子(関水渚)と共に、実業家の東郷(伊武雅刀)から政府の預金凍結を防ぐための資金の調達を託されます。必要な額は一千億円で、統合が出せるのは五百億。カイジたちは、帝愛が地下に建設した賭博場で、残りの五百億円を手に入れることになります。
帝愛ランドで行われる「最後の審判」ゲームが始まります。巨大な秤に乗るのは、黒崎と東郷でした。用意した金塊の重さが勝負を決めるのですが、黒崎は東郷が用意した作戦をことごとく潰し有利にゲームを進めます。これは東郷の秘書の廣瀬湊(新田真剣佑)が商法を流していたためで、彼は東郷が捨てた愛人の息子だったのです。
カイジは事前に展開を予想し、いろいろと仲間を増やし命を懸けたバンジーで不足分を調達します。しかし、高倉はゲームの結果を待たずに預金封鎖を強行するのです。が、これも東郷の予想通りで、真の目的は凍結後に発行される新札のすり替えでした。ついにカイジは高倉とのジャンケン直接対決に挑むのでした。
シリーズ最終作とされる本作は、敵は帝愛というのは見かけだけで、本当の敵は日本政府という、なかなか大掛かりなストーリー。もっとも、バカげていて嘘っぽいを通り越して、もうほとんどカイジの頭脳ゲームを楽しむための舞台の一つにすぎません。そして、当然クズはクズで終わるのも潔い。
シリーズでかつて活躍した遠藤凛子(天海祐希)や坂崎孝太郎(生瀬勝久)、地下建設現場班長(松尾スズキ)も再登場するのもお楽しみの一つで、高倉の部下に山崎育三郎も登場します。徹底的に勝者=金持ち、敗者=クズの境遇の中で、敗者が勝者に一泡吹かせる展開が売りのシリーズですが、さすがに食傷気味になってきたので、これで終わりは妥当なところという感じです。
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