開業医には出口は無いんだという話になりました。
どういうことかと言うと、勤務医はいざとなれば開業することを目標にがんばるとか、大学とかで偉くなることを目標にするなど、次のステップに向けて、現状からの出口にむかってがんばるわけです。
開業医は、やっぱりやめたとはいえません。開業したからには、一生開業医というのが普通なのであって、そういう意味で出口がないわけです。もっとも、そういう覚悟がないと開業しないわけですし、大多数の開業では、たいてい多額の開業資金を借金することになり、ぐちを言っている暇などありません。
今日は自分の母校の昔からの気心の知れた開業医の集まりがありまして、そんな話をしてきました。
最近開業した後輩が、開業1年でやっと自分の給料として月に30万円を取っていいと会計士にいわれたと喜んでいました。うらやましい話です。
うちは2年半になりましたが、赤字こそ出ないようになりましたが、まだ自分の給料らしい取り分は無く、年間60日ペースの当直バイトも続けなければなりません。科の違いや、場所の違いなどもあり、他人を妬んでもしょうがありません。
最近思うのは、都筑区は若い、患者さんも若い。患者さんをなるべく早く治していくことが、5年後、10年後、20年後につながるということです。
いまさらそんなことに気がついたのか、と怒られてしまいそうですが、けっしていきなり患者さんが増えるものではないということは、十分に思い知らされましたので、今の自分に提供できる医術を来る日も来る日も誠実に繰り返していくしかありません。
出口はありません。
でも、続いている道はどんどん広がっていると信じて行きましょう、という結論でした。