あすなろ工具店の仕事道具の一部・・・ちゃいます。整形外科にとっては必需品の一部です。
整形外科の手術では、のこぎり、とんかち、釘、ねじ、ドライバー、錐、ノミ、ヤスリ、ラジオペンチ、針金などなど・・・を使います。はっきり言って大工道具は大切な手術機械の一部なのです。
さすがに、クリニックでは大々的に手術をするわけにはいきませんので、使う道具といえば、このくらい。とはいえ、大事な商売道具ですから、おろそかにはできません。
実はここは写っていませんが、骨にワイヤーを刺すための電動ドライバーもあるんです。ちょっとした骨折の時に、皮膚を切らずにワイヤーを刺して固定するためのものです。レントゲンの透視をしながら行いますが、その気になればかなりの骨折の治療ができるんです。
開業するときに欲しいと思ったんですが、200万円くらいかかりそうなのであきらめました。そしたら、メーカーの方が中古品を探してきてくれて、1/10くらいの値段で手に入れました。
外科医にとって道具は本当に大切なもので、使う目的をしっかり考えて適切な道具を選んで使うことが手術のうまいへたに出てくるものです。
時に手術機械を投げる医者がいたりしますが、道具を大切にできないものは手術の失敗をすぐに道具のせいにするものです。
また一方、必ずしも使いたい道具があるとは限りません。そういうときに、臨機応変に別の道具を使えることも重要。研修医の頃に、どんな条件でも、きちっと結果を出すことを随分と教育されました。