個人事業主のクリニックの院長が気にすることは、月の診療実日数。
1月は1日から4日までは休み。成人の日もあったので、23日が正味の実日数、つまり営業日の数ということです。
だいたい、1日あたりの売上額というのが見えてくると、実日数によって月の収入が予想できるわけです。うちのようにカレンダーの赤い日が休診のクリニックでは、多い月で26日。
2月も、もともと日数の少ない月なので23日です。この3日くらいでも、実日数が少ないことは大きな影響があります。実日数が少ないからといって、開業のときの借金の返済が少なくなったりするわけではありません。
やっとこさ、とんとんでやっているようなクリニックでは、絶えず赤字の危険性に怯えるわけです。
また、患者さんの数というのは、科の特徴によって季節でだいたい共通の増減をするわけなので、前年同月比というのも気になります。原則として、去年の同月よりも減ってしまうと、たいへん危機感をつのらせることになります。
実日数が少ない分だけの減収なら良いのですが、そうじゃない場合には収入の先細りということです。開業して、1年目と2年目は大きく増えました。しかし、2年目と3年目はあまり差がありません。しだいに収入が増えなくなってくるのは、クリニックの形態の限界が見えてくるということです。
特に保険診療という枠組みの中では、得られる収入というのは一定です。ある程度飽和してしまうと、商才があれば、さらなる投資をする必要にせまられます。
一般は「消費」するだけ、ちょっと金持ちは「貯蓄」するだけ、そしてたいへんな金持ちは「投資」をするんだそうです。
まぁ、医者と言う仕事を選んだからには、収入より大切なものはいろいろあるのですが、そうは言っても収入を無視するわけにはいきません。そういう意味で、休みが増えると診療にも差し支えることが増えますし、収入も減ってしまう。
これ以上休日を増やさないように、政府は考えて欲しいと思ってしまうわけでした。