世の中パソコンの普及はものすごい早さ。医療の世界も、あっという間にパソコンだらけ。医者になった頃は、一部の物好きにワープロが使われ出し、一太郎という今や伝説となったソフトのVer.3の登場が一気に普及に加速という時代でした。
当時は、一般人は当然MS-DOSというOSが中心。MS-DOS.SYSとIO.SYSというたった二つのファイルが機械を制御していて、そこにいろいろなオプションをつけるのがCONFIG.SYSというファイル。
このCONFIG.SYSはテキストなので、自分でいじっていろいろなTUNEUPを楽しめる。DOS/V機と呼ばれる世界共通のDOSを日本のマシンで使えるようになって、これで遊んでいる人が増え、CONFIGおたくと呼ぶようになりました。
一度に起動できるソフトは一つだけですから、別のソフトを動かすためには終了しなければいけません。そこでWindowsとAppleの登場でマルチタスク環境が始まり、どんどん便利になった。
だいたい、今自分の使っているパソコンは一体何台あるんでしょう。セキュリティの強化のため、結局一つのパソコンでできることを限定する傾向があるので、むしろマルチタスクにしにくいというのが実際のところ。
電子カルテはサーバーと4台のクライアント。レントゲン画像読み出し専用が1台。レントゲン管理専用が1台。レントゲン書き出し専用が1台。無くても困らないのですが、保存レントゲンデータチェック用も1台あります。
診察室には、さらにインターネットに使う専用が1台。裏には会計事務所とのやり取り専用のものが1台あるので、クリニックだけで11台もあるわけです。自宅のこども用と自分用の2台と、当直バイトに必須のモバイル1台をあわせると、全部で14台。
仕事に直結している電子カルトとレントゲン関連の機器はいじれない。壊れたら大変です。すでに何度がピンチ!!という状況をくぐり抜けていますが、結局くぐり抜けることができたのは何台もあるからで、めんどくさいようでありがたいことです。
でも、会計用はWindows2000で、機械自体がだいぶ古くて(一番でかいくせに一番遅い)、かなりしんどくなってきました。モバイル用も、じつは一部が壊れています。自宅のパソコンの、どうも一抹の不安を残している。今後、レセプトのオンライン請求の義務化なんてこともあり、ますます不安要素は一杯です。
パソコンは便利ですが、パソコンに使われちゃ本末転倒ですからね。もっと整理して管理しやすい形にしたいとは思いますが、今後はさらに一台一役になって台数が減ることはないのでしょう。
まぁ、自分も聖徳太子じゃないので、一度に一つずつしか仕事を片付けられません。使う側がシングルタスクなんで、パソコンにあまり無理を言っちゃいけませんね。