2010年12月1日水曜日

メジャーとマイナー

内科・小児科・外科・産婦人科というのがメジャー科、自分がやっている整形外科を含むそれ以外の科はマイナー科と呼ばれています。

これは、医師国家試験の出題の関係で言われるようになったこと。メジャーは必ず毎年出題されるのですが、自分が受験した頃はそれ以外に毎年マイナーから2科が出題されていました。

マイナーがどれになるかは半年前くらいに発表され、どれになるかで悲喜こもごもだったのです。自分のときは眼科と皮膚科。これは辛かった。何故かというと、どちらもメジャーからはほぼ独立した勉強が必要で、しかもほとんど暗記するしかない科なのです。

他の科との関連性があれば、勉強する量は少なくできるわけです。国家試験直後には、眼科も皮膚科もけっこうな知識がありました。しかし、整形外科の医者になってからはどんどん急激に知識が消えていきました。暗記だけでは身につかないということですよね。

内科本道・外科外道という言葉もあるんですよね。内科系が医療の主役ということで、まぁ確かに否定はできません。しかし、歴史的には「戦争」があって、さまざまなけが人の治療を「外科」的に行うことで医学が進歩してきたということも事実なのです。

もともと床屋さんが外科をやっていた・・・床屋の入り口のくるくる回っているサインは、動脈の赤と静脈の青、そしてリンパ管の白ですからね。ですから、外科が下に見られるというわけです。となると、外道のマイナー科の整形外科というのも、医者の中ではずいぶんと地位の低い科というわけです。