ヴィオッティは、モーツァルトと同世代のイタリアの作曲家。作曲家としてよりも、ヴァイオリン奏者としての名声が高いようです。近代ヴァイオリンの父といわれ、一番有名なのが29のヴァイオリン協奏曲。
・・・というのが、クラシック音楽を楽しむ際の基本知識。もともと、ヴァイオリン好きというわけではない自分としては、久しくまったく知らない存在でした。
名だたる作曲家はたいていヴァイオリン協奏曲のひとつやふたつは書いているわけで、もちろん有名曲のはいったCDはそれなりに所有していますが、あくまでも常識の範囲。いろいろと聴き比べるほどのコレクションではありません。
ヴィオッティを知ったのも偶然で、正直に白状すると単純に値段が安くてCDの枚数の多い全集物を探していただけなんですよね。ですから、当然このアルバムの奏者であるメッツェナについても、まったく知りません。
音楽はさすがにモーツァルト時代だけあって、どれをとっても金太郎飴状態のところがあります。一生懸命聴くには29曲はいらないというのが本音ですが、中に数曲ハっとさせられる美しい曲がみつかりました。
真のクラシック音楽ファンからは邪道扱いされるかもしれませんが、BGM的に流すなら嫌味が無くてとても良い。こういう全集は、歴史をしっかりパッケージしておくという役目もあるわけですから、ヴァイオリンを楽しむヒトには重宝するセットではないでしょぅか。